トルコ屈指の観光地であるカッパドキアについてご紹介します。
カッパドキアといえば、見渡す限りの不思議な形の岩に、無数の気球が浮かぶ絶景で有名ですね。
一生に一度は行きたい!と思われている方も多いと思います。
そんなカッパドキアの行き方や見どころ、グルメや治安情報などをご紹介します。
※この記事は2023年11月時点のレート、1リラ=約5.5円で計算しています。
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1.カッパドキアとは
1−1.基本情報
トルコの中央に位置する地域で、こちらの写真のような奇岩群の光景で有名です。
この奇岩群は火山灰の蓄積したものが長年時間をかけて、このような形になったと言われています。
そして紀元前4世紀ごろ、迫害されたキリスト教徒がこのあたりに隠れ住むようになり、洞窟住居や地下都市を作成していきました。
そのため、カッパドキアは「奇岩群」という自然の要素と、「洞窟住居」や「地下都市」といった人の生活に関する文化的要素、どちらも楽しめる世界遺産になっています。
カッパドキアの地名について
カッパドキアはこのあたりの地域一帯を指す言葉のため、実際に宿泊・観光する地域は「ネヴシェヒル」「ウチヒサール」「ギョレメ」「カイセリ」などのようにそれぞれ細かい地域名があります。
「カッパドキアに行きたい!」と言ってバスを予約した場合、ホテルはギョレメにあるのに、バスはネヴシェヒルに到着してしまった、ということもあり得ますので、細かい地域名まで認識しておいたほうが良いです。
※カッパドキアでイメージする風景の大半はギョレメにあります。
※飛行機でカッパドキアの近くまで行く場合、最寄りの空港はカイセリ空港またはネヴシェヒル空港になります。
1−2.オススメのシーズン
カッパドキアに滞在する際のベストシーズンは4月〜10月です。
というのも、カッパドキアに旅行に行かれる方の大半が気球ツアーに参加されると思いますが、気球が飛びやすいのが4月〜10月なのです。
11月〜3月は天候により中止になることが多々あります。
中には、1週間待ってようやく気球に乗れた人も!
個人的に気球ツアーは超おすすめなのですが、「気球には全く興味がない!」という人は、観光客も少なく、その他のツアー代が安い11月〜3月をあえて狙うのもありだと思います。
■カッパドキアの気球ツアーについての記事はこちら!
1−3.オススメの泊数
オススメの泊数は3泊4日です。
最短2泊3日でも旅行はできますが、カッパドキアをしっかり楽しみたいとなると、やはり3泊はほしいです。
ちなみに、3泊の場合はうまく時間を調整できれば、下記すべてを楽しむことができます。
・気球ツアー(早朝)
・グリーンツアー(1日)
・レッドツアー(1日)
・ターキッシュナイト(夜)
・バギーツアー(夕方)
※2泊の場合は、基本的にはレッドツアーかグリーンツアーのどちらかを諦める形になると思います。
とまぁ、ツアーをたくさん提案しておきながらなんですが、カッパドキアの真の魅力はゆったりとした雰囲気にあると思います。
物価も高くないので、眺めの良いカフェやレストランで美しい風景を見ながらゆったりする時間も、ぜひとってほしいです。
■カッパドキアのツアー情報まとめました
2.行き方
2−1.日本から直接行く場合
日本から直接カッパドキアに向かう場合は、一度イスタンブール空港へ向かい、乗り継ぎでカイセリ空港またはネヴシェヒル空港へ到着する形になります。
カイセリ空港やネヴシェヒル空港から宿泊先(ウチヒサールやギョレメなど)は相当な距離がありますので、ホテルに送迎バスを頼むのが良いと思います。
2−2.トルコ内の他の都市を経由する場合
他の都市からカッパドキアへ向かう場合は、長距離バスを利用することになります。
主なバス会社はMETRO、KamilKoc(カミールコーチ)などがあります。
それぞれの都市にオトガル(バスターミナル)があり、そこからカッパドキア行きのバスが出ていると思います。
街中またはオトガルに集まっているバス会社に行って、バスの予約をしましょう。
1つ注意していただきたいのが、到着場所は厳密にどこなのか?です。
「カッパドキア行きのバス」としか聞いていないと、ネヴシェヒルのバスターミナル(オトガル)に到着するのか、ギョレメのバスターミナル(オトガル)に到着するのか不明です。
ネヴシェヒルのほうが大きなバスターミナルなので、そちらに到着するバスの方が多いですが、実際宿泊する観光客が多いのはギョレメだと思います。
ネヴシェヒルに行きたい、ギョレメに行きたいなどのように、しっかり細かい地名で行き先を告げましょう。
Obiletで事前に検索!
トルコでは各都市間の移動は基本長距離バスになります。
Obiletというサービスは、長距離バスを検索することができます。
あらかじめ検索しておけば、「あれ、バスがない?」「思ったより金額が高くついた…」などの事態を避けることができます。
なお、Obiletでバスをオンライン予約する機能もありますが、トルコの銀行口座に紐づくクレジットカードを持っていないと、実際には予約できません。
3.グルメ
3−1.壺ケバブ(テスティケバブ)
トルコは各都市に名物グルメがありますが、カッパドキアの名物グルメと言ったら間違いなく壺ケバブです!
壺ケバブはその名前の通り、壺に入ったケバブ(肉)のことで、肉は牛・鳥・ラムなどのバリエーションがあります。
壺に肉や野菜、調味料などを入れて蓋をして、そのまま壺ごとじっくり火を入れていきます。
テーブルに提供される際には、封がされた状態の壺がやってきて、なんとお客さんの目の前でカンカンと壺を割ります!
(割ると言っても、壺の破片が料理に入ったりはしないのでご心配なく)
壺ごと煮られた肉や野菜は驚くほどジューシーで、とても柔らかいです。
実はいろんな都市でケバブを食べてきましたが、カッパドキアの壺ケバブが一番美味しかったです!
そして、たいていのケバブは、他の都市に行っても食べられることが多いですが、壺ケバブはカッパドキアでしか見たことがありません。
カッパドキアに行って壺ケバブを食べないのはもったいなすぎるので、ぜひ食べてみてください!
■おすすめの壺ケバブレストラン
3−2.その他のトルコ料理
カッパドキアの有名料理はすでに書いた通り壺ケバブですが、せっかくトルコに来たならいろんな料理を味わいたいですよね。
有名なトルコ料理の一部を挙げておきます。
- キョフテ(トルコ風つなぎのないハンバーグ)
- チョルバ(スープ)
- ギュベチ or キャセロール(肉と野菜の煮込み)
- メゼ(トルコ風前菜)
4.観光スポット
4−1.ギョレメ野外博物館(Goreme open air museum)
ギョレメのオトガル(バスターミナル)から歩いて20分ほどの距離にある野外博物館です。
数多くあるカッパドキアの観光スポットの中でも主要なスポットの1つで、カッパドキアを旅行する観光客のほとんどが訪れています。
博物館と言っても、展示ケースの中に入ったものを見ていく…というタイプではなく、洞窟住居や教会を実際自分で入って見学するタイプの博物館です。
昔隠れ住んだキリスト教徒たちの生活を想像したり、洞窟教会の絵を鑑賞したりすることができます。
また、同様の観光スポットとしてゼルヴェ野外博物館があります。
こちらの方がギョレメ中心部から少し離れていて、ギョレメ中心部から1時間ほど歩くか、アヴァノス行きのドルムシュ(乗り合いバン)を利用して行くことができます。
4−2.妖精の煙突(fairy chimney)
ゼルヴェ野外博物館の近くにある、キノコ状の岩が連なっているスポットです。
パシャバー(Pasabag、Paşabağ)という地域にあります。
レッドツアーに組み込まれたり、気球ツアーの終着地点だったり、こちらも人気のスポットです。
このスポットに入場する際はチケットが必要になります。
チケットはゼルヴェ野外博物館と共通です。
4−3.鳩の谷(Pigeon valley)
こちらは鳩のお家がたくさんある谷です。
迫害されたキリスト教徒が住んでいた時代に、外部との連絡手段として鳩を使っており、ここで飼育されていたようです。
奇岩群の中に無数の小さな穴が空いていて、まるで小さなマンションのようで可愛らしいです。
こちらはグリーンツアーに高確率で組み込まれます。
■グリーンツアーの詳細はこちら!
【2023/11最新】カッパドキアのグリーンツアーの詳細をご紹介!レッドツアーとの比較も!
料金・営業時間・公式HP
なし
※ただし、鳩の谷が見れるスポットは絶景カフェとなっていることが多いので、ツアーでなく個人で訪れるとドリンク代がかかる
4−4.愛の谷(Love valley)
こちらもキノコっぽい岩が連なるスポットです。
愛の谷と呼ばれる所以は、その形がキノコよりも別のものに似ているからです。
(Googleのポリシー違反になるので書きませんが)
だいぶオブラートに包んだ表現ですね。
こちらはレッドツアーに組み込まれることが多い人気スポットです。
料金・営業時間・公式HP
なし
4−5.ローズバレー(Rose valley)
こちらは個人的にカッパドキアで最も美しいと感じる、ピンク色の谷です。
気球ツアーに組み込まれることが多く、朝焼けに染まるローズバレーは息を呑む絶景です!
気球ツアーにはぜひ参加してほしいですが、気球ツアーに参加しないのであれば、バギーツアー等でぜひとも訪れていただきたいスポットです。
料金・営業時間・公式HP
なし
4−6.想像の谷(Devrent valley)
こちらはラクダに見える岩で有名な谷です。
ラクダ岩以外にもたくさんの奇形岩があり、「あれに似てる」「これに似てる」と想像力を掻き立てられることから、想像の谷と呼ばれています。
こちらはレッドツアーに組み込まれることが多いです。
料金・営業時間・公式HP
なし
4−7.ウチヒサール城(Uchisar castle)
山のように大きな奇岩でできたお城です。
その見た目は城というより岩山、といった感じです。
頂上まで登るとギョレメの街の向こう、ローズバレーの方まで見えたり、反対にネヴシェヒル野町の方まで見渡すこともでき、絶景です。
下から見ると登るのが結構大変そうに見えますが、意外とそこまできつくはないです。
ぜひ訪れていただきたいスポットの1つです。
料金
120リラ(約660円)
※5歳以下はパスポート提示で無料
営業時間
07:00〜20:30
公式HP
なし
4−8.地下都市
昔、迫害されたキリスト教徒が地下に街を作って住んでいました。
有名なのはデリンクユ(Derinkuyu)やカイマクル(Kaymakli, Kaymaklı)の地下都市ですが、この周辺にはたくさんの地下都市が存在しています。
地下都市は想像以上に広大で、特にデリンクユは85m以上の深さがあります。
(公開されているのは地下8階まで)
そして最大規模のときにはなんと2万人もの人々が暮らしていたそうです。
この地下都市は、当時の人々が生活を垣間見ることができ、大変興味深いスポットでした。
料金
デリンクユ・カイマクル:それぞれ300リラ(約1,650円)
営業時間
デリンクユ・カイマクル:08:00〜17:00
公式HP
デリンクユ:muze.gov.tr
カイマクル:muze.gov.tr
◆Youtubeでもご紹介しています!
5.治安
私はギョレメに宿泊したので、ギョレメの治安について記載します。
ギョレメの治安は特に心配することはありません。
日中はもちろん、夜であっても観光客がそこそこ歩いているので、不安はありません。
(11月のオフシーズンでもそこそこいました)
海外ですので、基本的な警戒はしたほうが良いですが、よっぽど何も巻き込まれることはないと思います。
6.言語
トルコ人は基本的に英語が喋れない人が多いです。
…が、カッパドキアにおいては、大体の人が英語を話せます。
レストランしかり、観光スポットしかり、ホテルのスタッフしかり…
英語でのコミュニケーションは特に問題ないかと思います。
また、たまに日本語を喋れる人もいます。
ただ、挨拶など簡単なトルコ語を覚えて話すと、自分も楽しいですし、相手のトルコ人も喜んでくれることが多いです。
7.交通
ギョレメから各都市へ向かうドルムシュ(乗り合いバン)は、ギョレメオトガル(バスターミナル)付近から出ています。
街同士を繋いで走っている、いわば生活の足なので、観光スポット同士を繋いでいるわけではありません。
一応、自分が行きたい観光スポットの近くまでドルムシュに乗っていき、そこから歩いていくことはできます。
…が、他の都市と違って結構使いづらかったので、あまりオススメしていません。
できればツアーに参加したほうが良いです。
下記がオススメしない理由です。
- 頻度が少ない(1時間に1本)
- 時刻表がない(かなり時間がブレる)
- バスターミナルを経由しないので、バス停がわかりづらい
他の都市だと、バスターミナル⇔市内中心部を繋いでいて、本数も多いので手軽に乗れます。
それでもドルムシュに乗りたい!という方もいらっしゃると思うので、一応私が確認した情報を記載しておきます。
特にドルムシュが来る時刻は、かなりばらつきがありますのでご了承ください。
7−1.ウチヒサール・ネヴシェヒル方面
ギョレメからネヴシェヒルやウチヒサール城に向かう場合にこのバスを利用します。
(ウチヒサール城に向かう場合は途中下車します)
唯一ギョレメオトガル(バスターミナル)から出ているバスで、時刻表もしっかりしています。
■バス発着場
7−2.アヴァノスへ行く場合
ギョレメからアヴァノス方面へ行くドルムシュ(乗り合いバン)は、下記のスポットにそこそこ近いルートを通ります。
ローズバレーや想像の谷は結構歩くことになると思います。
時間に余裕がなかったり、人が少ない道を歩くことに不安があれば、ツアーで行ったほうが良いです。
- 愛の谷
- ローズバレー
- 想像の谷
- 妖精の煙突
- ゼルヴェ野外博物館
- チャヴシン
- アヴァノス
アヴァノス行きのドルムシュは毎時30分〜50分頃、下記のあたりを通ります。(1時間に1本)
走ってくるバンのフロント部分に「Avanos」と記載されたプレートがかけられているはずなので、そのバンを目にしたら手を振って合図しましょう。
止まったら乗り込み、バンの運転席上部に記載されている運賃を払います。
運賃がよく分からなければ、自分の行きたい観光スポットをドライバーに告げると運賃を教えてくれます。
(英語は通じないことが多いので、翻訳アプリを用意していきましょう)
7−3.ユルギュップへ行く場合
ギョレメからユルギュップや三美人岩へ行く場合はこの路線を利用します。
こちらも1時間に1本しかなく、ドルムシュが来る時間は毎時15〜40分頃です。
かなり待つ可能性が高いので、正直ドルムシュの利用はおすすめしていません。
下記のバス停に「Ürgüp」と書かれたバンがやってきたら、手を振って合図し、乗り込みます。
乗り込んだら、バンの運転席上部に運賃が記載されているので、その運賃を払います。
運賃がよく分からなければ、自分の行きたい観光スポットをドライバーに告げると運賃を教えてくれます。
(英語は通じないことが多いので、翻訳アプリを用意していきましょう)
8.まとめ
カッパドキアはトルコの中でも1,2を争う人気の観光地です。
絶景あり、歴史あり、文化あり…と非常に見どころが多く、できれば3泊ほどして心ゆくまでカッパドキアを堪能したいものです。
唯一、公共交通機関が発達していないことが惜しいですが、ツアー料金もそこまで高くないので、ツアーで回ることをおすすめします。
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