2024年3月にモロッコのフェズに旅行してきました。
フェズの見どころや治安、交通情報や注意点をご紹介します。
また、旅行する際のおすすめ滞在日数や予算も記載していますので、フェズへ旅行に行かれる方はぜひご覧ください。
※この記事は2024年3月時点のレート、1dh=約15円で計算しています。
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目次
1.フェズとは
9世紀頃のモロッコの首都で、世界遺産に登録されている街です。
(現在の首都はラバト)
旧市街(メディナ)は、外側が城壁に囲まれた作りになっており、その中には細い道が縦横無尽に存在しています。
その街並みはまるで迷路のようで、迷宮都市とも呼ばれています。
旧市街の中は基本的にスーク(市場)となっており、食べ物からお土産品までところ狭しと店が並んでいます。
モロッコではマラケシュ・シャウエンと並んで旅行先として人気が高く、私の体感ではこれらの中で一番物価が高い街です。
ちなみに、モロッコ人の呼び方ではフェズよりも「フェス」の方が近いようです。
2.おすすめの滞在日数・予算
2−1.おすすめの滞在日数
おすすめの滞在日数は1泊2日です。
意外と小さい街なので、1日あれば回りきることができます。
「フェズでお土産をじっくり見たい!」という方は1日増やしてもいいと思います。
…が、もしマラケシュに行くのであれば、マラケシュでお土産を見るほうがおすすめです。
マラケシュにも立派なスーク(市場)がありますし、物価もフェズより安いです。
2−2.予算イメージ
予算イメージは約27,500円です。
宿泊費、食費は正直ピンキリなので、中央値と思われる金額で計算しました。
※1泊2日のイメージで計算しています。
3.観光スポット
3−1.タンネリ・ショワラ
モロッコの名産品の1つに革製品があります。
革製品の製造時に「なめす*」工程がありますが、その工程を行う場所をタンネリと呼びます。
*皮から毛と脂肪を取り除いて柔らかくすること
モロッコ、特にフェズではたくさんのタンネリがありますが、特に有名なのがタンネリ・ショワラです。
なめし場が非常に大きく、またカラフルなので見ていて楽しいです。
写真映えもバッチリです。
ただし、タンネリ・ショワラに行く際は下記2点にご注意ください。
- かなり匂いがきつい
- ローカルガイドがしつこい
なめす際に動物の糞尿を使うので、タンネリ・ショワラに近づくと独特の匂いがします。
私はそこまで強く感じなかったのですが、人によっては気持ち悪くなるレベルだそうです。
私がタンネリ・ショワラに行ったとき、モロッコに入って既に10日ほど経っていたので匂いに慣れていたのかもしれません。笑
また、タンネリ・ショワラ付近には「案内してあげるよ」と言ってついてくるローカルガイドが多数います。
案内してもらうとチップが必要になりますし、タンネリ・ショワラ付近は人があまり多くないので、多少警戒したほうがいいと思います。
タンネリ・ショワラを見るならテラスがおすすめ
タンネリ・ショワラの周りにはたくさんのテラス(革製品屋さん)があります。
テラスの入場料は一人5dh(約75円)と良心的な価格ですし、タンネリ・ショワラは上から見る図が良いので、おすすめです。
タンネリ・ショワラの付近をうろうろしていると、「テラスから見ると綺麗だよ」と言って声をかけてきますので、値段を聞いて入りましょう。
テラスを出る際には、もちろん「革製品買わない?」と聞かれますが、買わなくても特にトラブルになるようなことはありませんでした。
3−2.ブー・ジュルード門
フェズ旧市街の西側にある旧市街への玄関となる門で、別名ブルーゲートとも呼ばれます。
いかにもイスラムといった美しいデザインで、見れば必ず写真を撮ってしまうはずです。笑
フェズ旧市街の中は車の乗り入れが難しいので、タクシー利用時に乗降場所として指定することも多いです。
(その際は「ブルーゲート」と言えば伝わります。)
ちなみに、城壁の外からフェズ旧市街に入る際はブルーゲート以外にも10以上の入口があります。
おそらく宿泊先から、宿までのルートの指示があると思うので、それに従ってください。
観光客はかなり迷いやすいらしく、私達のときはブルーゲートからビデオ通話で案内されました。(通信量が…)
3−3.メリニデスの墓
フェズ旧市街の北側にある、見晴らしの良い丘がメリニデスの墓です。
フェズを支配していたマリーン朝の王たちの墓で、墓自体はあまり見るものはありません。
しかし、この丘からの景色は素晴らしく、フェズ旧市街を一望することができます。
この丘から見るとフェズが城壁都市であることが良くわかります。
ちなみに、フェズ旧市街とは反対側の景色もとても良いです。
非常におすすめではあるのですが、このあたりの治安は微妙ですのでご注意ください。
というのも、名前の通り墓ですので、基本的に地元の人はあまり通らないのです…
私達は危険な思いはしていないのですが、小さい洞穴に酒瓶の残骸や食べかすが散らばっていたりして「ホームレスやガラの悪い人たちの溜まり場なんだな…」と感じました。
また、自称・墓の管理人がしつこく案内してきて金銭を要求(怒鳴り)なんてこともあるみたいです。
ということなので、夕方・夜は避け、日中に行くようにしましょう。
女性一人旅の場合は行くこと自体が非推奨です。
(モロッコは女性蔑視傾向のある国ですので…)
3−4.その他
私のおすすめではないのですが、その他の観光スポットをご紹介します。
- アル・アッタリーンマドラサ
- ブー・イナニア・マドラサ
- カラウィーイーン大学
- ネジャーリン木工芸博物館
- フェズ王宮
カラウィーイーン大学(世界最古の大学)とフェズ王宮(マリーン朝の王宮)には入ることはできません。
外側を見るだけです。
その他は入ることができますが、入場料がそれぞれ20dh(約300円)かかります。
4.治安
フェズ旧市街の治安はそこまで悪くないです。
普通の海外旅行と同様に気をつけていれば、スリ等に合うことも基本ないと思います。
ただし、人通りが多い道と少ない道の差が激しいので、道は注意して選んでください。
また、夜はできるだけ人が多いメイン通りを選んだほうが良いと思います。
5.交通情報
5−1.市内交通
フェズ旧市街の中はすべて徒歩で回ることになります。
道が細いのでタクシーやバスは利用できません。
また、フェズ→フェズ鉄道駅は歩いて1時間弱の距離がありますが、私が調べた範囲ではバスはありませんでした。
タクシーを利用する場合は片道約30dhかかります。
■モロッコのタクシー事情ならこちら!
5−2.街から街への移動
フェズは鉄道駅がある街です。
この鉄道を使えば、マラケシュ・ラバト・カサブランカ・タンジェなどの主要な街まで行くことができます。
ただし、フェズ→フェズ鉄道駅は徒歩だと1時間弱の距離があるので、タクシーを使う必要があります。
また、バスも主要な街を網羅していて、有名なバス会社だとCTMがあります。
■CTM公式サイト
https://ctm.ma/
フェズ→シャウエンは人気のルートですが、シャウエンには鉄道が走っていません。
シャウエンに行く場合はバスを利用する必要があります。
6.気をつけるべきこと
6−1.サービス提供前にお釣りがあるか確認する
モロッコのレストランでは、クレジットカード決済ができるところが意外と多いです。
…が、やはり屋台や小さな商店では現金しか受け付けていないことも多々あります。
そして、そういったお店は意外とお釣りがないことが多いのです。
20dhのサンドイッチに対して、100dh出すと「お釣りがない」と言われたりします。
作ってもらった後でこの状況になると、最悪多めに払うことにもなりかねません…
ということで、サービスの提供を受ける前に、細かいお金を持っているか、お釣りはあるかを確認しましょう!
銀行ではお札しか出金できないので、観光客ばかりを相手にしていると小銭(1〜20dh)が不足するようです。
6−2.ローカルガイドにはついていかない
フェズの街にはローカルガイドの人たちがいます。
勝手に案内を始めて、その後で金銭を要求する人たちですね。
そういった人たちが話しかけてきたときは、きっぱりNO!と言いましょう。
もし本当に道に迷っている場合も、こういった人たちをアテにするのではなく、近くのお店の人に道を聞いたほうがいいです。
6−3.人の少ない道に入らない
フェズは非常に多くの道がありますが、人通りの多いメインロードと人通りの少ない道があります。
目的地までGoogle mapsで経路検索をすると、ものすごく人通りが少ない道を案内してくることがあります。
こういった人の少ない道はかなり治安に不安を感じるので、避けて大回りしたほうが良いです。
人通りの多い道はスリなどに注意する必要がありますが、それでも安全な道を選んだほうが賢明です。
7.まとめ
世界遺産にも登録されているフェズは、モロッコ屈指の観光地です。
城壁に囲まれた旧市街には無数の道が縦横無尽に通っており、まるで迷路のようです。
スーク以外での観光スポットは多くないため、マラケシュやシャウエンなど別の都市と合わせて訪れるのがおすすめです。
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