いつか荷物ひとつで世界を回ってみたい——そんな憧れを胸に、私たちの世界一周は2023年1月22日、ベトナムから始まりました。旧正月(テト)の熱気に包まれたハノイに降り立ち、ハノイ→ドンホイ→フエ→ホイアン→ニャチャン→ホーチミンと、北から南へ縦断する15泊16日の旅。
「世界一周なんて、一体いくらかかるの?」——そう思っている方のために、この国別シリーズでは訪れた国ごとに実際にかかった金額を包み隠さず公開しています。今回はその1ヶ国目、ベトナムでの15泊16日分。結論から言うと、2人合計で88,780円(宿泊・食費・観光費・交通費の合計、航空券や国境超え費用は除く)でした。

旅の行程
| 日程 | 都市 | 泊数 |
|---|---|---|
| 1/22〜1/25頃 | ハノイ | 3泊 |
| 1/27〜1/29 | ドンホイ | 2泊 |
| 1/29〜1/31 | フエ | 2泊 |
| 1/30〜2/1 | ホイアン | 2泊 |
| 2/2〜2/3 | ニャチャン | 1泊 |
| 2/4〜2/6 | ホーチミン | 2泊 |
都市間の移動はすべて夜行バス・電車・バスを乗り継ぐ陸路移動です(詳しくは後述)。
💡 まさかの搭乗拒否未遂
実は出発前から一波乱ありました。中部国際空港でベトジェットエアのチェックインをしようとしたところ、「ベトナムから出国するチケットを持っていないと、ベトナム側の入国審査で入国できない可能性があるため搭乗させられない」と言われてしまったのです。世界一周1ヶ国目だった私たちは次の国への航空券をまだ持っておらず、一瞬フリーズ。しかしベトナムのビザは事前に取得済みだったため、その場でビザを提示して入国できることを説明し、なんとか搭乗にこぎつけました。これから世界一周に出る方は、初日にこの「出国チケット問題」に引っかかる可能性があるので要注意です。
いくら使った?
予算 vs 実際(2人合計)
私たちは旅行前に、宿代・食費(1人1泊/1日あたりの定額)、観光費(アジア圏は1日750円の固定額)、都市間移動のたびにかかる交通費、という3本柱で予算を組んでいました。この計算式に今回の実際の行程を当てはめると、ベトナムの予算は55,750円。
しかし実際にかかったのは88,780円。予算より33,030円オーバーという結果になりました。

💡 オーバーした理由
オーバーの主な原因は2つ。1つ目は、当初の計画よりも滞在日数が数泊増えたこと。2つ目は、ハロン湾ツアーとフォンニャ=ケバンの洞窟ツアーが想定より高かったことです。特にハロン湾ツアーは2人で約11,000円かかりましたが、私たちがそもそも組んでいた「観光費」の予算はアジア圏で1日750円、15日分でも11,250円しかありません。つまりハロン湾ツアー1本だけで、ベトナム滞在中の観光費予算をほぼ使い切ってしまった計算になります。世界遺産級の観光地では、日々の定額予算とは別に「ここぞ」という予算取りをしておく必要があると学びました。
1人1日あたりの宿代・食費
| 項目 | 1人1日あたり |
|---|---|
| 宿代 | 約626円 |
| 食費 | 約954円 |

宿代は1泊数百円〜1,000円程度のゲストハウスや個室に泊まり歩き、食費はローカルの屋台・食堂を中心にすることで、1人1日1,000円以内に収まる日も多くありました。
内訳(2人合計88,780円)

- 食費:28,612円(フォー1杯約220円、バインミー、ハイランドコーヒーなど。日々の細かい記録は残っていないため、当時の相場から算出)
- 観光費:24,095円(ハロン湾ツアー11,000円、フォンニャ=ケバンツアー約5,500円、ホイアン旧市街入場料、フエ王宮、スイティエン公園など)
- 宿泊費:18,773円(ドンホイ・フエ・ホイアン・ニャチャン・ホーチミンの実績+ハノイの推定分)
- 交通費:17,300円(夜行バス3区間+短距離移動)
※このほか、日本からベトナムへの航空券57,100円(2人分)、ホーチミン→カンボジアの国境超え費用17,550円(2人分、バス代・ビザ代・手数料込み)が別途かかっています。

旅のしやすさ
交通:夜行バスは「バスターミナルがない」
ベトナム国内の移動は、ハノイ→ドンホイ(約10時間)、ホイアン→ニャチャン(約11時間)、ニャチャン→ホーチミン(約10時間)と、3回の夜行バスを乗り継ぎました。
⚠️ 注意点
ベトナムの夜行バスには、日本のような大きなバスターミナルが存在しません。小さな旅行代理店の前にバスが停車して乗り込む方式で、降ろされる場所もバスターミナルではないため、事前に乗車・降車場所を確認しておかないと降りそびれる危険があります。私たちは代理店にお願いして、乗車地点と降車地点をGoogleマップにピンで示してもらい、それを頼りに移動していました。バスは1つの目的地に向かうわけではなく、複数の場所で次々と乗客を降ろしていく方式なので、自分がどこで降りるべきかを事前に把握しておくことが重要です。
💡 意外と快適な車内
車内は座席ではなく2段ベッドが並ぶ寝台式で、最初は少し怖かったものの、思ったより快適に眠れました。運転手は3人ほどが乗り合わせて交代制。おしゃべりしながら運転しているので居眠り運転の心配はありませんが、その分うるさいのは否めません。イヤホンを持っていない人が多く、夜行バスの車内でもイヤホンなしで動画を見たり電話をしたりする人がいますが、ベトナムはどこに行ってもにぎやかなので、これも旅の一部として慣れていきました。
グルメ:ハイランドコーヒーとホイアンの奇跡の一軒
ベトナム滞在中、練乳入りのハイランドコーヒー(Highland Coffee)にすっかりはまり、旅行中何度も飲みました。甘くて濃厚な味わいが、暑い中を歩き回った体に染み渡ります。

💡 現地の人に教えてもらった名店
ハノイでフォーを食べていたとき、隣に座っていた現地の人に話しかけられました。「この後どこに行くの?」と聞かれ「ホイアンです」と答えると、「それなら絶対この店に行きなさい」と教えてもらったのが「Bánh Mì Phượng(バインミー・フーン)」。ホイアンで人気No.1、「世界一のバインミー」とも呼ばれる名店で、実際に食べてみると、ベトナムで食べた中で間違いなく一番美味しいバインミーでした。現地の人のおすすめは裏切りません。
ニャチャンでは屋台でイセエビを実食。なんと1匹あたり約300円という安さで、驚きながらも遠慮なく味わいました。
⚠️ 青唐辛子に要注意
ベトナム料理には、見た目では分からない青唐辛子が使われていることがあります。何も知らずに口にすると強烈な辛さに襲われ、大量の水を飲まないと収まらないほど。辛いものが苦手な方は、注文時に一言確認しておくと安心です。
ベトナムを出て、カンボジアへ
ホーチミンから陸路でカンボジアの国境を越える日、ツアー会社が手配したガイドを一瞬見失いかけ、言葉の通じない中で不安な時間を過ごすひと幕もありました(無事合流できたので今は笑い話です)。国境超えの費用は2人で8,775円(バス代・ビザ代・手数料込み)。こうしたハプニングも含めて、陸路での国境越えは世界一周ならではの体験でした。
まとめ
ベトナム15泊16日、2人合計で88,780円(宿泊・食費・観光費・交通費)。予算オーバーの主な原因はハロン湾やフォンニャ=ケバンといった「ここぞ」の観光でしたが、逆に言えば、日々の宿代・食費は1人1日1,000円台に収まる、コストパフォーマンスの高い旅先だということも分かりました。
バスターミナルがない夜行バス、現地の人に教えてもらった名店、青唐辛子の洗礼——数字だけでは伝わらない旅の手触りも、きっと次に旅立つ誰かの背中を押すはずです。世界一周は、思っているよりずっと現実的な金額で叶えられます。
次回は、隣国カンボジアでの費用を公開予定です。お楽しみに。



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