「千の窓の街」というフレーズで有名なアルバニアの都市ベラトについてご紹介します。
ベラトはオスマン帝国支配下時代の歴史的な街並みを持ち、世界遺産にも登録されています。
その街並みはジブリ映画にも出てきそうな雰囲気があります。
そんなベラトの見どころやグルメ、移動情報など、旅行に必要な情報をまとめてお届けします。
ベラトへの旅行を検討されている方は、ぜひご覧ください!
※この記事は2023/08時点のレート、1レク=約1.7円で計算しています。
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目次
1.おすすめの日数、予算
ベラト観光のオススメ日数は1泊2日です。
ベラト自体は1日で見終われる街だと思いますが、ティラナからのデイトリップは時間的にも体力的にもちょっと厳しいと思います。
また、お金がある場合は、千の窓の景観が綺麗に見える場所で宿泊、または食事をしてゆっくりするのがベラトの一番の楽しみ方だと思いますので、その意味でも1泊するのがオススメです。
予算イメージは12,200レク(約20,740円)です。
宿泊費…4700レク
食費…約6,000レク
観光費…0レク
雑費…1,500レク
2.シーズン、服装
ベラトを訪れる際のおすすめの時期は4〜5、9〜11月です。
ベラトの中心を流れるオスム川は水が綺麗で泳ぐこともできます。
川に入りたいのであれば、気温が上がる6〜8月がおすすめです。
しかし、ベラトは坂道の街ですので、暑ければ暑いほど、体力的に厳しくなるため、基本的には4〜5、9〜11月が良いかと思います。
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3.ベラトの必見スポット
3−1.マンガレム地区
ベラトの旧市街で千の窓の街と調べると、基本的にこのマンガレム地区の写真が出てきます。
マンガレム地区はベラトがオスマン帝国支配下だった時代に作られた歴史的な街です。
現在でもその街並みを残しており、多くのレストラン、カフェ、お土産屋さんが並んでいます。
また、石畳の道が可愛く、なんだかジブリ映画に出てきそうな雰囲気です。
坂道を登った先にはベラティ城がありますので、お城とセットで訪れてください。
■マンガレム地区の中心あたり
3−2.ベラティ城
マンガレム地区を登った先に立つのがベラティ城です。(ベラティ城があるのはカラサ地区)
今はもう城らしい城は朽ちてしまい、草木が生い茂っており、それがまたなんとも言えない情緒を感じさせます。
『ハウルの動く城』や『天空の城ラピュタ』などのワンシーンに出てきそうな雰囲気です。
城の展望台からは、川向かいのゴリツァ地区を見下ろすことができます。
上からの図なので、窓は見えませんが、統一された家々の屋根が可愛く、これはこれで見ていて楽しい風景です。
ベラト城内にはたくさんの教会(ほぼ廃墟)があります。
一覧とマップを載せていますので、参考にご覧ください。
この中では、②聖マリア被昇天大聖堂(オヌフリ美術館)、⑥聖三位一体教会、⑧城壁、⑨レッドモスク、⑪ギャラリーウォール(展望台)あたりがしっかり残っている遺跡です。
①エントランス
②聖マリア被昇天大聖堂(オヌフリ美術館)
③聖コンスタディン・ヘレン教会
④聖マリー・ブラシュマエ教会
⑤聖ニコラス教会
⑥聖三位一体教会
⑦ホワイトモスク
⑧城壁
⑨レッドモスク
⑩聖ジョージ教会
⑪ギャラリーウォール(展望台)
⑫聖ドミトリウス教会
⑬聖バンゲリストラ教会
⑭聖テオドア教会
3−2.ゴリツァ地区
マンガレム地区から見て、川向かいにあるのがゴリツァ地区です。
ゴリツァ地区は宿泊施設、レストランが多く並ぶエリアです。
お金に余裕があれば、宿泊はゴリツァ地区にするのが良いでしょう。
というのも、The千の窓の街のマンガレム地区を綺麗に見るには対岸のゴリツァ地区が1番なのです。
そのため、宿泊地がゴリツァ地区でない場合も散歩や夕食等でゴリツァ地区まで足を伸ばされることをお勧めします。
■ゴリツァ地区
3−4.オスム川
ベラトの街の中心を流れるのがオスム川です。
水がとても綺麗な川で、川に入って遊ぶ人もいれば、橋の上で写真を撮影する人、マンガレム地区と山・川を収めて写真撮影する人などもいます。
ベラトは壮大な山々に囲まれた、大自然の中にある街です。
山と川と街のコントラストこそが、ベラトの1番の魅力と言っても過言ではないと思います。
川岸をお散歩してベラトの自然をぜひ感じてください。
4.グルメ
4−1.ムサカ(Moussaka)
ムサカとは、ナスやトマトなどの野菜とひき肉、チーズなどを重ね焼きにした料理です。
ギリシャ料理としても有名ですが、ここアルバニアでも郷土料理として有名です。
食べると、野菜と肉の旨味がじゅわ〜と口の中に広がる幸せな一品です。
それをチーズがまとめ上げています。
ムサカってなんでこんなに美味しいんでしょうね。笑
食べたことない方は、ぜひ食べてみてください!
4−2.ヴィエネズ(Vienez)
ヴィエネズはチーズを鶏肉で巻いてフライにした料理です。
例えるならチーズが入ったハムカツのような味です。
結構ボリューミーで、日本でイメージするハムカツより肉が分厚く、食べごたえがある一品です。
もちろん単体でも美味しいのですが、付け合せのにんにくヨーグルトソースが美味しく、日本とは異なる趣を感じられます。
4−3.ファルジェサ(Fergese)
ファルジェサはトマトやナスなどの野菜とチーズを煮込んだ料理です。
野菜の旨みとしっかりしたチーズの味が美味しい一品です。
お肉が入っていないのでくどさが少なく、結構さくさく食べられます。
パンにつけても美味しい味です。
4−4.スタッフドエッグプラント(Stuffed Eggplant)
ナスの中に野菜やお肉などを混ぜて入れて、オーブンで焼いた料理です。
私的に、これはナスが一番美味しく食べられる料理だと思います。
トルコやヨーロッパの方は、ナスを美味しく調理することが本当に上手いんですよね。
この料理はナスが主役になっており、ナスの旨みが料理全体に染み渡っています。
日本のナス料理とはひと味もふた味も違いますので、ぜひ食べてみてください!
4−4.おすすめのお店
①Eni Trafitional Food Berat
ゴリツァ地区にあるお店で、安くアルバニアの伝統料理を食べられます。
テラス席からはマンガレム地区の街並みを楽しむこともできます。
味も非常によく、食べたものはすべて美味しかったです!
<参考価格> ムサカ 600レク ヴィエネズ 600レク ファルジェサ 400レク
②Mexican Food Shpëtimi
全然アルバニア料理じゃないのですが、非常に安くて美味しかったのでオススメさせてください。笑
メキシコ料理のお店で、タコスが絶品でした。
小腹が空いたときにぜひ行ってみてください。
※タコス2つとマルゲリータ(ホール)で760レクでした。
5.ベラトの旅行情報
5−1.コミュニケーション
飲食店や観光業の人は皆さん英語が堪能です。
ただし、地元の方は英語が話せないこともありますので、地元の方と会話される際はそのことを念頭に置かれると良いと思います。
5−2.宗教
アルバニアでは実は半分以上の方がイスラム教徒です。
これはオスマン帝国支配下時代にイスラム教が広まったためです。
イスラム教というと、肌の露出や飲酒等、厳しい戒律があるイメージですが、アルバニアではかなりゆるいです。
肌を隠している女性はほとんど見ませんし、スーパーやレストランでは普通にお酒を売っています。
というのも、アルバニアは共産主義時代に宗教が禁止されたため、あまり強く宗教が根付いていないです。
ただし、現在も機能しているモスクに入る際は、肌の露出を控えたり、ヒジャブが必要となる可能性があります。
ベラトで観光スポットとなっているレッドモスク、ホワイトモスクは遺跡ですので、特に必要ありませんが、他の都市も回られる際はご注意ください。
5−3.チップ
アルバニアではチップは基本的に必要ありません。
請求された金額通りに支払えば問題ないです。
どこの国でも言えることですが、もし高級なレストランに入る場合は、高度なサービスを受けることがあると思いますので、チップが必要となることがあります。
5−4.市内交通
ベラトでは市バスが走っていますが、これはあくまでベラト市内とベラトの長距離バスターミナルを結ぶための路線です。
ベラティ城や各地区を結ぶ市バスはないため、徒歩で回ることになります。
ちなみにゴリツァ地区⇔マンガレム地区は中心同士から徒歩約20分ほどです。
また、タクシーも走っており、マンガレム地区から長距離バスターミナルまでで500レク(約850円)程度でした。
5−5.治安
ベラトの治安は悪くありません。
観光客がそこそこいるので、夜に出歩いている人も割りといます。
夜になると千の窓が光り輝くので、夜の景色もぜひ見てみてください!
6.別の街への移動方法
ベラトには長距離バスターミナルがあり、そこからティラナやサランダ、ジロカストラなどの各都市に向かう乗り合いバンが出ています。
この長距離バスターミナルはベラトの中心部から少し離れており、3kmほどの距離があるので、歩くのは若干大変です。
下記のルートで市バスが通っていますので、市バスを使うことをオススメします。
■長距離バスターミナル
バスターミナル内にはトイレや軽食を売っている売店もありました。
6−1.各都市へのバス時刻表
各都市への料金、時刻表は下記をご参照ください。
行き先 | 料金 | 時刻表 |
---|---|---|
ティラナ(Tirane) | 500レク | 5:30から15:50まで、30分ごと |
ドゥレス(Durres) | 400レク | 6:20/7:20/8:25/11:50/12:35/13:35/14:35/15:35 |
エルバサン(Elbasan) | 500レク | 7:30/8:45/12:00 |
ブローラ(Vlore) | 400レク | 6:00/6:30/7:30/8:30/9:20/10:00/12:00 |
ジロカストラ(Gjirokaster) | 1000レク | 14:00 |
サランダ(Sarande) | 1400レク | 8:00/13:15 |
コルチャ(Korce) | 1000レク | 4:30 |
フィエル(Fier) | 300レク | 7:00から17:00まで、30分ごと |
Corovode | 400レク | 8:00/9:00/11:00 |
■ティラナに行くならこちらをどうぞ!
■サランダに行くならこちらをどうぞ!
ベラトとジロカストラのどちらがおすすめ?
実はベラトとジロカストラはセットで世界遺産に登録されています。
どちらも石畳の道が風情を感じる、歴史的な街並みが美しい街です。
そうなると、どっちに行くのが良いんだろう?となりますよね。笑
結論から言うと、100%ベラトです。
- ジロカストラの坂道がとにかく、とにかく辛すぎる
- ジロカストラの歴史地区はスーパーが少ない(観光客用の店しかない)
- ベラトの方が街並みが可愛い
ジロカストラは歴史地区(山の上)と地元地区(山の下)が分断されすぎています。
徒歩で両地区を行き来するのは相当辛かったです。
※長距離バスは山の下から出ています。
市バスも利用してみましたが、時刻表も行き先もないため、かなり利用しづらかったです。
かつ、歴史地区の道が細いので、バスを利用してもてっぺんまでは行かずに途中で降ろされ、徒歩で多少山を登る必要があります。
加えて、歴史地区は観光地化されすぎていて、ちょっとうーん…となっていましました。
ベラトはベラティ城に行くのに山を登る必要があるものの、ジロカストラほどキツくはありません。
街並みも可愛いですし、自然も豊かでゆったりと過ごすことができました。
ということで、どちらに行くか迷われている場合は、ぜひベラトを選んでください!
7.まとめ
ベラトは「千の窓の街」で有名な世界遺産の街です。
ベラティ城を始めとする遺跡や、歴史的な街並みも魅力的ですが、大自然と街のコントラストも美しいです。
そして街並みや自然がどことなく、ジブリ映画の中の世界のように感じます。
また、ムサカやヴィエネズなどのグルメも美味しく、素敵なレストランも数多く存在しています。
街歩きしながら歴史と自然を感じ、ゆったりと過ごせる街ベラトにぜひ訪れてみてください!
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