チョコレート大国ベルギーの中でも超一流とされる、ベルギー王室御用達ブランドのチョコレートを食べ比べしてみました。
味だけでなく、価格や店舗の雰囲気、ショコラトリーの歴史まで、詳しくご紹介しています。
また、最後には美味しかったチョコ、お土産に最適なチョコなどをランキング形式で発表しています。
ベルギー旅行の予定がある方はもちろん、チョコレートがお好きな方、バレンタインの準備をされる方など、ぜひご覧ください!
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目次
1.ベルギー王室御用達とは?
日本でも皇室御用達のお菓子などがありますよね。
ベルギーの王室も同様に、「王室が美味しいと認めたショコラトリー」に王室御用達の認定を授けています。
チョコレートが有名なベルギーでは、ショコラトリー(チョコレート屋さん)の数も非常に多いです。
その激戦を勝ち抜いて、見事王室に評価されたショコラトリーが下記の8つです。
Pierre Marcolini(ピエール・マルコリーニ)
NEUHAUS(ノイハウス)
Leonidas(レオニダス)
GODIVA(ゴディバ)
Galler(ガレー)
Madame Delluc(マダムドリュック)
Wittamer(ヴィタメール)
Van dender(ヴァンデンダー)
今回はこれらのショコラトリーを掘り下げてお伝えしています!
2.ベルギーチョコの特徴
ベルギーチョコの特徴はなんといってもプラリネです。
ベルギー以外でプラリネというと、ナッツ系のチョコのイメージですが、ベルギーでプラリネというとボンボンショコラのことを指します。
ちなみにボンボンショコラとは、中の具材(別のチョコレートやキャラメル、チョコソースなど)をチョコレートでコーティングした一口サイズものを指します。
例えばウイスキーボンボンなら、ウイスキーを中に閉じ込めたチョコレートですね。
ですので、ベルギーのチョコは口に入れた瞬間と、噛んだ瞬間で別の味わいがするものが多く、そのハーモニーが素晴らしいことが特徴です。
2.王室御用達ショコラトリーの紹介
2−1.Pierre Marcoloni(ピエールマルコリーニ)
①ショコラトリーの歴史
ピエール・マルコリーニは若いショコラトリーで創業は1997年です。
その後非常に速いスピードで、パリや東京などの海外進出を果たします。
そして2009年には、カカオ豆の選定から行うbean to barの製造方法を行うようになります。
(通常のショコラトリーでは、カカオ豆から製菓用チョコレートに加工されたものを仕入れて、チョコレートを作ります。
その工程を他社に任せず、自社で行うようにしたのがbean to barです)
そのかいもあってか、創業からわずか19年後の2015年にベルギー王室御用達の認定を受けています。
2020年には「WORLD PASTRY STARS 2020」というミラノの大会で、世界最優秀パティシエの賞を受賞するなど、常に前に進み続けているショコラトリーです。
②日本での知名度
ピエール・マルコリーニといえば、バレンタインのイベントでは、かなり人気のショコラトリーです。
ショコラティエも来日してイベントに参加しますし、ブースは会場内で最大サイズの1つであることが多いです。
店舗もありますので、バレンタイン以外でも購入することができますが、かなり高級感のある店内で、お値段も高いので、ちょっとリッチなマダムたちがお茶会に利用したりするイメージです。
日本での知名度は非常に高いですが、希少性も上手に保っているイメージですね。
③店内の様子
ブリュッセルにある、ギャルリ・サンテュベールで購入しました。
日本のイメージと同じく、シンプルかつ高級感のある店内で、横にずらっとショーウィンドウが並んでおり、美しいチョコやマカロンたちが並んでいます。
(ピエール・マルコリーニといえば、味も美味しいですが、見た目がとても綺麗なチョコが多いですよね)
接客は特に書くべきことはありませんでした。
感じの悪いふうでもなく、テキパキ仕事してるなぁという印象です。
■Pierre Marcolini ギャルリ・サンテュベール店
④味・見た目・価格帯
1個400円するとも言われる、日本のピエール・マルコリーニのチョコですが、ベルギーでは1.3ユーロ、つまり半額の約200円です。
王室御用達ショコラトリーの中では平均的なお値段で、日本より購入しやすいですね。
もしかすると、輸入コスト等の問題だけでなく、ブランディングのためにも、日本では高い値段で売っているのかもしれません。
箱を開けるととても華やかで、鮮やかで美しいラインナップなのですが、決して着色料すごそう…みたいな色使いではありません。
あくまで高級感漂う、見事な色合いです。
そしてお味は…
これは美味しい…!
え、ピエール・マルコリーニってこんなに美味しかったっけ?と正直ビックリです。
(いや、もちろん日本でも美味しかったですけど)
こんなにもチョコの香りが良くて、舌触りが良いものなんだ…と驚きました。
ピエール・マルコリーニと言えば、のハート型のフランボワーズチョコに関しては、フランボワーズとチョコの味が見事に融合してて、これまたびっくり。
私は普段、フルーツ系のチョコって変わり種というか、王道ではないと思って、あんまり好まないんです。
(チョコ自体の味がフルーツにかき消されるし、フルーツの味が作り物っぽいから)
でもこれは見事でした。
チョコの味も活かしつつ、フランボワーズの自然な味も活かし、フルーツ系チョコって相乗効果でこんなに美味しくなるんだ、と思いました。
2−2.NEUHAUS(ノイハウス)
①ショコラトリーの歴史
ベルギー王室御用達ショコラトリーの中で一番歴史が古く、創業は1857年です。
さらには、ベルギー流プラリネチョコ(ボンボンショコラ)を開発したお店でもあります。
もともとNEUHAUSは薬屋さんでした。
苦い薬を飲みやすくするため、薬をチョコでコーティングするようになり、そこからベルギー流プラリネチョコが生まれたのです。
②日本での知名度
NEUHAUSは日本に店舗がなく、普段はオンラインストアで購入することができます。
バレンタインの時期には日本にも出店しています。
ベルギーでは超老舗のショコラトリーですが、日本では基本オンラインのみということで、あまり知名度は高くないように思います。
③店内の様子
こちらもギャルリ・サンテュベールの店舗で購入しました。
店内はシンプルながらも可愛い内装で、試食チョコも配っていました。
とここで、ちょっと嫌なことが…
1人の店員さんが微妙に差別してくるのです…。
それは試食チョコを配っている店員さんで、店に入ってすぐ、目の前にいる白人夫婦には試食チョコを配って説明してたんですが、
その後私達の眼の前に来て目があったときに「あぁ」と言って踵を返して行ってしまったのです!!
あぁ、ってなんだ!?
その後、何度目の前に行っても試食はもらえませんでした。
(試食目当てで近づいたわけではないので、まぁいいですけど…)
老舗ショコラトリーの格式の高さを期待していた私達には、ちょっとガックリ来る接客でした…。
■NEUHAUS ギャルリ・サンテュベール店
④味・見た目・価格帯
ギャルリ・サンテュベールのお店では小さめのパッケージチョコがなく、最安で44ユーロのちょっと大きめボックスでした。
ということで、人気のチョコを聞いて、個別に袋に詰めてもらいます。
1個あたり約1.2ユーロと、王室御用達ショコラトリーの中では標準的な価格帯でした。
チョコの見た目は全体的にシックな見た目をしていて、華やか!というよりは伝統的、といった印象です。
人気のチョコは、印象的な三角形のチョコシリーズ(この文のトップ写真)で、ヘーゼルナッツやユズなど複数のフレーバーがあります。
そして気になるお味は…
ごめんなさい!思ってたより普通でした!
もちろん美味しいんですけど、外側のコーティングチョコがやや固くて、中は結構普通に柔らかいので違和感があるのです。
つまり、外と中の固さの差がありすぎて、口の中で別々のものを食べているみたいでした。
全体的に外側のチョコが固く、あぁこれが伝統的なベルギーチョコなのかなぁといった感じでした。
2−3.Leonidas(レオニダス)
①ショコラトリーの歴史
ギリシャ人菓子職人のレオニダス・ケスキテキディス氏がベルギーにて、1913年に創業しました。
レオニダスのロゴは創業者の名前と、古代ギリシャの英雄レオニダスの名前をかけたものです。
ブリュッセルの街には多くのショコラトリーショップがあり、ショーウィンドウにずらっと並んだチョコを眺めながら、チョコを購入することができます。
この販売方法はレオニダスの創業者の甥である、バジル氏が考案したものです。
レオニダスは「ベルギーで最も親しまれているチョコ」であり、チョコ通の多いベルギー人の多くが好きなチョコにレオニダスを挙げています。
レオニダスは2013年に王室御用達の認定を受けていますが、認定前も後も、多くの方が購入しやすい価格帯で販売しており、手の届きやすい価格も人気の理由の1つとなっています。
②日本での知名度
レオニダスは日本でも各地に多くの店舗を持っています。
もちろんオンラインで購入することも可能です。
アムールドゥショコラなどバレンタインのイベントにも出店していますが、私の個人的な感想としては、店舗数の割には知名度が高くないように思います。
私的な見解ですが、日本人にとってショコラトリーのチョコというのは、あまり日常的に食べるものではありません。
バレンタインなどの特別なイベントの時、贅沢したいときに食べるイメージです。
レオニダスは「日常的に食べられるショコラトリー」として売り出していますので、多くの日本人の習慣と合わないのではないでしょうか?
バレンタインのシーズンであれば、もうちょっと高級なチョコが食べたいな〜という気持ちになり、日常的に食べるにはちょっと高いと感じてしまう気がします。
③店内の様子
レオニダスもギャルリ・サンテュベールの店舗に行ってきました。
店内はシンプルながらも黄色と青の可愛らしい色使いで、面積が広いので、ゆっくり店内を見て選ぶことができます。
店員さんの接客は特に良くも悪くもなく普通でしたが、量り売りのチョコをお会計する際に「サービスしておきますね」と言って、1つチョコを追加してくれたので、ありがたかったです。
■Leonidas ギャルリ・サンテュベール店
④味・見た目・価格帯
レオニダスの1番の特徴と言えば、価格です。
他の王室御用達ショコラトリーのチョコは1つあたり1〜2.7ユーロ(約160円〜約430円)の価格帯ですが、レオニダスは群を抜いて安く、1つあたり0.47ユーロ(約75円)です。
もちろん毎日食べられる価格ではないですが、「1週間に一度の贅沢」「今日はちょっと疲れたからご褒美」などのレベルであれば、購入できる価格です。
他のショコラトリーのものと比べると、チョコの見た目はシンプルなものが多いです。
あとちょっと大きくて、ボテッとしている感じがします。笑
(ちまっとしたチョコより食べる分には嬉しいかも)
気になるお味は…
思ってたより美味しい!
正直に書くと、1つあたりの価格があまりにも安いので、他のチョコよりも市販チョコ感が強いんだろうな〜なんて失礼なことを思ってました。
でもそんなことなかったです!
チョコの固さは外・中両方ともちょうどよく、口に入れると程よい弾力を感じながら崩れていきます。
そして中のチョコも美味しいです。
チョコレート自体の味はやはり他のチョコと比べると、少し香り高さが少ない気はします。
しかし、代わりにココアバターの風味がよく、十分美味しいチョコでした!
この価格でこの味なら、人気になるのも納得ですね。
ちなみに人気のチョコはこちらのマノンシリーズのCafe Whiteです。
2−4.GODIVA(ゴディバ)
①ショコラトリーの歴史
ベルギーのマスターショコラティエだったドラップス氏が1926年にブリュッセルで創業しました。
実は創業当初は「ショコラトリー・ドラップス」という名前のお店でしたが、2代目のジョセフ氏夫婦がショコラトリーの名前を「GODIVA」に変更したのです。
このGODIVAとは11世紀のイギリスの伯爵夫人、レディ・ゴディバに由来するものです。
彼女は領民に厳しい税を課す夫に、減税を懇願しました。
「そこまで言うなら、民のために裸で馬に乗り、街を回ってみせろ」と夫に言われた夫人は、本当に裸で馬に乗って街を回るのです。
(GODIVAのロゴの馬に乗る女性はここから来ています。)
その姿を見たゴディバ伯爵は約束どおり税を下げました。
GODIVAがベルギー王室の御用達認定を受けたのは1968年と、実に55年以上も昔のことですが、5年ごとに見直し審査が入る王室御用達認定をずっと保持し続けています。
②日本での知名度
GODIVAはベルギー王室御用達チョコの中で、日本で最も知名度の高いショコラトリーと言っても過言ではないでしょう。
店舗数も非常に多く、GODIVAのチョコレートボックスは、バレンタインの時期にはデパートやショッピングモールでも簡単に購入することができます。
「非常に有名な高級チョコ」であるとともに、「希少価値の低いチョコ」というイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。
食べる分にはもちろん美味しいのですが、バレンタインで本命チョコを購入する際にはあまり選ばれないような気もします。
逆にお世話になっている人へのチョコだと、わかりやすく金額がかかってるので選ばれやすい気もします。笑
③店内の様子
ブリュッセルにある本店、GODIVAグランプラス店で購入しました。
「世界一美しい広場」とも言われるグランプラスに面する本店ですが、なんとその店舗面積は非常に小さいです。
10畳ほどの広さで、本当にここが本店…?と疑ってしまいました。笑
とはいえ、ここが本店。
本店ならではのスイーツもあります。
それがこちら、チョコレートコーティングされた生いちごです。
こちらも購入して食べましたので、お味は後ほど。
店舗はGODIVAらしく、金色っぽい黄色を基調とした配色で、優雅さが漂っています。
店舗が狭いからなのか、ショーケースに並べられているチョコの種類は他のショコラトリーと比べると少なめです。
こちらでも、店員さんに「一番人気のチョコはどれですか?」と聞くと、ちょっと不思議な答えが…
ちょっとうろたえつつ、「ダーク・ミルク・ホワイトのどれが好みですか?」と逆に店員さんに聞かれたのです。
いえ、人気のものが複数種類あるのであれば、別に全然おかしい質問ではないんですが、「ミルクチョコです」と答えると…
「ミルクチョコはこちらに並んでいます。」
とミルクチョコ全てを指して言ったのです。
いやいや、ミルクチョコはどこ?って聞いたんじゃなくて、人気のチョコを聞いたんですが…
さすがに本店ですから「一番人気のチョコはどれ?」という、とても頻度の高そうな質問には、ある程度答えを用意しておいてほしかったな…と思ってしまいました。笑
仕方がないので、これが一番王道なボックスかな、と思うパッケージチョコを購入することにしました。
■GODIVA グラン・プラス本店
④味・見た目・価格帯
GODIVAのチョコは1つあたり約1.9ユーロ(約300円)と、王室御用達ショコラトリーの中ではやや高額な立ち位置です。
チョコの見た目はシックで、奇をてらったような色使いはありません。
しかし、波模様などの装飾が美しく、箱を開けるとわぁGODIVAだ…という気持ちになります。笑
気になるお味は…
さすがGODIVAだ…!
日本で見慣れすぎててありがたみの薄れていたGODIVAですが、やはり有名になるだけあって、とても美味しかったです。
内側のチョコレートが結構柔らかいんですが、その舌触りがよいのと、外側のコーティングチョコとの一体感も良いです。
何よりチョコの香りがすごく良い!
噛んだ瞬間広がる香り高さが、他のショコラトリーのチョコよりとても良いです。
上質な良いチョコレートだとすぐにわかります。
フレーバーなしのミルクチョコだけの勝負だったら、GODIVAが一番美味しいかもしれません。
ちなみに、本店限定のチョココーティングいちごですが、普通に美味しかったです。
でも「GODIVAのチョコでチョコフォンデュしたらこうなるだろうな〜」以上の感想は出てこなかったので、あまり期待しすぎない方が良いと思います。笑
2−5.Galler(ガレー)
①ショコラトリーの歴史
もともとは1930年創業のお菓子・パン屋さんでしたが、1976年にショコラトリーとして生まれ変わりました。
その後、わずか18年後の1994年にベルギー王室御用達の認定を受けます。
今でこそ、チョコ×スパイスの組み合わせは割りと見かけますが、まだこういった特殊な素材があまり使われていなかった1993年から、こういった多様な素材を使い、ガレーは革新的な味のチョコレートを作ってきました。
また、日常的なシーンでも食べる人を幸福にしたい、という思いがあり、タブレットなどの手軽なチョコレートにも力を入れています。
②日本での知名度
ガレーは日本ではオンラインショップとバレンタインの時期の出店のみです。
バレンタインの時期には、カラフルで可愛い包装で記憶に残っている方も結構いらっしゃると思いますが、まだまだ知名度はそこまで高くないように思います。
③店内の様子
グランプラス店で購入しました。
グランプラスの周りは店舗面積が小さい店が多いのですが、ガレーももれなく小さい店舗でした。
(お客さんが5人入ったら満員になるくらい)
私たちの前のお客さんも、前の前のお客さんも日本人でした。
ガレーに限らずですが、日本人のお客さん、本当に多いです。
こちらの店員さんはとてもゆっくりな話し方をされる方でした。
私の個人的な感想ですが、わざとゆっくり話しているように見えました。
早い英語で話されると、聞き取れず焦りますよね。
それを踏まえて、ゆっくり話し、丁寧に説明している印象です。
日本人観光客の立場としては、ありがたいですね。
■Galler グラン・プラス店
④味・見た目・価格帯
ガレーのチョコは1つあたり約1ユーロ(約160円)と、王室御用達ショコラトリーの中では安い方の価格帯です。
こちらでは16個入りのパッケージチョコを購入したのですが、ベルギーで初めて見たものが…
そう、トリュフチョコです。
ベルギーチョコといえばプラリネ(ボンボンショコラ)、ということで他のショコラトリーのパッケージチョコでは一切トリュフチョコを見ませんでした。
さすが若くて革新的なショコラトリーですね。
伝統にこだわり過ぎない感じで、良いなと思いました。
全体的に見た目に派手な感じはなく、落ち着いた色合いですが、チョコの表面にコーティングされた模様が可愛く、日本でのイメージ同様にポップな印象です。
そして気になるお味の方は…
なるほど、ちょっと新しい
チョコ自体の味というよりは、他の味が結構強かった印象ですね。
塩バターキャラメル、柑橘系、ココナッツなど…
チョコ自体の味をしっかり味わいたいんだ!という派の人にはあまり好まれないかもしれません。
夫はCitronを結構気に入ってました。(ホワイトチョコ×レモンガナッシュのチョコ)
ちなみに人気のチョコはSao Tome(ビターチョコ×ココア)、Bruges(塩バターキャラメル×ミルクチョコ)、Citron(ホワイトチョコ×レモンガナッシュのチョコ)だそうです。
2−6.Madame Delluc(マダムドリュック)
①ショコラトリーの歴史
マダムドリュックは1919年創業のショコラトリーです。
ベルギー王室御用達ショコラトリーの中では唯一の女性ショコラティエが創業したお店です。
チョコレートを愛してやまないマダムドリュックが、自身で作ったチョコレートを売るお店を出したのが始まりです。
主に王室や貴族向けのサロンという位置づけで作られたこのお店は、顧客の好みに合わせたチョコレートや美しい装飾を施したチョコレート及び包装が特徴的で、一躍人気のショコラトリーとなりました。
1942年にはベルギー王室御用達の認定を受けました。
現在でも創業者の意思を継ぎ、マダムドリュックのチョコレートは見た目も美しく、心躍らせるような可愛い包装で人気を博しています。
②日本での知名度
実はベルギーでは「Mary」というショコラトリーですが、日本ではあえて「Madame Delluc」という名前で売り出しています。
なぜなら、日本にはすでにMary’sチョコレートがあるから!
しかも高級路線ではなく、(ベルギーのショコラトリーと比較して)安価な路線のチョコレートを売り出しているから!
最初にマダムドリュックのことを調べたとき、「え、あの日本でも売ってる女の子の絵のチョコレートのこと…?」となりました。
(もちろん別です)
「Mary チョコレート」で調べると、Mary’sのチョコレートが検索で出てきちゃうし、紛らわしいので変えたのでしょうね。
日本でも数店舗ありますが、まだ知名度はそこまで高くないように思います。
アムールドゥショコラでも見かけなかったような…?
(出展してたらごめんなさい)
③店内の様子
グランプラス店で購入しましたが、店内も可愛いです。
さすが女性ショコラティエが創業者なだけありますね。
そしてまた店員さんが可愛い!
顔のことだけじゃないですよ、言動が可愛いすぎるのです…
店内をキョロキョロしていた私達に英語で「なにかお手伝いできることはありますか?」と聞いてくれました。
そして紹介してもらったオススメのボックスを見て、「わー可愛い!!」と声を上げた私達夫婦の言葉を聞き、「ニホンジンデスカ?カワイイデスヨネ!」とカタコトの日本語で微笑んでくれたのです。
その後も「アリガトウ」「コトバアッテル?」と言われ、いやもうチョコレートよりお姉さんのほうが可愛いよ…と夫婦そろって満面の笑みでした。笑
他にもお会計してくれたマダムも日本語で「〇〇ユーロです」「ありがとうございました」と言ってくれて(より流暢に)、
なんて日本人フレンドリーなお店なんだ!そしてなんて感じがよい接客なんだ!と感動しました。
■Madame Delluc ギャルリ・サンテュベール店
④味・見た目・価格帯
マダムドリュックのチョコは1個あたり約2.7ユーロ(約430円)と、王室御用達ショコラトリーの中では1番高額でした。
(特別パッケージなので、箱にお金がかかってる分もあります)
箱は非常に豪華で可愛らしい感じでしたが、チョコの見た目は意外とシックで王道な感じです。
そしてお味は…
不思議な味がする!
実は見た目とは裏腹に、スパイスの味がするチョコだったのです。
強すぎる主張ではなくちょうど良い感じです。
プラリネは固すぎることもなく、外側と内側のチョコが口の中でスムーズに融合しました。
チョコ自体の味の華やかさも良い感じでしたが、GODIVAやピエールマルコリーニと比べるとややシンプルな印象もありました。
2−7.Wittamer(ヴィタメール)
①ショコラトリーの歴史
ヴィタメールは1910年に創業しました。
その後1990年にはなんと日本で2号店を出展しています。
ベルギー王室に提供したケーキを評価され、2000年には王室御用達の認定を受けています。
②日本での知名度
ヴィタメールは日本のデパ地下で目にする機会が非常に多いと思います。
都市部を中心に22店舗も展開しています。
(ちなみにベルギーには3店舗のみ…)
ちょっとお呼ばれしたときの手土産なんかで購入されているイメージですね。
日本で採用されたショコラティエは本国ベルギーまで行って修行をするそうです。
そうしてヴィタメールの品質が日本でも保たれているわけですね。
③店内の様子
サブロンにあるヴィタメール本店で購入しました。
店内は明るくて広く、チョコレートだけではなくケーキやパンも売っています。
一番人気のチョコはどれですか?と聞くと、親切丁寧に教えてくれました。
(結局、人気のチョコが入ってるパッケージチョコを買いました笑)
■Wittamer サブロン本店
④味・見た目・価格帯
ヴィタメールのチョコは1個あたり2.2ユーロ(約350円)と、やや高額な方に位置します。
チョコの見た目は可愛らしい感じですね。高級感というよりは身近な雰囲気です。
気になるお味は…
うーん、作り物っぽい…?
ハート型のフランボワーズチョコを食べたのですが、ちょっと香料的な味を感じました。
チョコの風味もショコラトリーとしてはやや平均的に感じました。
接客が良かっただけに、少し残念です…
ちなみに人気のチョコは写真右下のタラゴン(ハートが重なった形)と、一番左中央列のティラノン(円形のものが内包されてそうな形)のものだそうです。
2−8.Van dender
①ショコラトリーの歴史
ヴァンデンダーは1957年創業のお店ですが、創業当時はパン屋さんでした。
2代目のHerman Van dender氏はいくつかの有名ショコラトリーで修行し、ヴァンデンダーはショコラトリーとして有名になっていきました。
2008年にベルギー王室御用達の認定を受けるまでになりましたが、ヴァンデンダーは品質保持のため、店舗はブリュッセルの1店舗のみとしています。
■参考ソースはこちら
Brussel Times
②日本での知名度
日本では菊屋さんのオンラインショップでバレンタインの時期のみ購入することができます。
また、バレンタインの時期には出展もしているようです。
常設展もなく、派手に売り出しているわけでもないので、日本での知名度はあまり高くありません。
(そもそも本国ベルギーでも1店舗でしか買えないので、日本だとハードルが高いですね)
③店内の様子
ヴァンデンダーのお店はブリュッセルのルヴァン通りにあります。
(月曜休みなので要注意)
店内ではチョコレートはもちろん、パンやケーキも売られています。
そして常にレジ待ちが発生しているという人気具合です。
購入していくお客さんを見ると、どうもパンを購入していく人がかなり多いみたいです。
今回パンは買ってないのですが、一度食べてみたいものです。
代わりにエクレアを購入しましたが、美味しかったです。
接客は特別記載すべきことはありませんでした。
■Van Dender 店舗
④味・見た目・価格帯
箱を開けた時、夫婦揃って驚きました。
チョコが非常に鮮やかだったのです。
また、鮮やかなだけでなく、高級感のあるシックさもあり、とても好印象でした。
そんなVan denderのチョコは1個あたり約1.1ユーロ(約176円)と王室御用達ショコラトリーの中では安価な方に位置しています。
希少性が高いので値段も高いかと思ってましたが、意外とそうでもないのですね。
そしてお味は…
こんなチョコ食べたことない!
ハート型のフランボワーズチョコ(Coeur Rouge)を食べたのですが、中のドロっとしたチョコレートがフランボワーズの自然な味と見事に融合していました。
他のショコラトリーのものより圧倒的に柔らかい(というかドロっとした液体)のですが、ジャムみたいな感じではなく、フランボワーズチョコソースといった感じです。
そしてフランボワーズの味も良いですが、チョコ自体の味も良い!
ちなみにカラフルな丸いチョコ(DomesシリーズのPassion)も美味しかったです。
パッションフルーツ×ガナッシュのチョコでした。
日本に店舗がないのが非常に残念です。
3.勝手にランキング付け
正直どれも美味しいので、好みの問題ではあるのですが、私達夫婦の中でのランキングを発表したいと思います。
純粋に美味しかったものだけでなく、「お土産に最適ランキング」「ベルギーに来たら買いたいランキング」など特殊なランキングも記載しています。
①美味しかったランキング
順位 | ショコラトリー | ポイント | 1個あたり(ユーロ) | 接客 | 日本で買えるか |
---|---|---|---|---|---|
1位 | Van dender | チョコソースが 他では食べられない品質 | 1.1 | 普通 | バレンタインの時期に オンラインのみ(菊屋にて) |
2位 | Pierre Marcolini | フランボワーズチョコの 香りの高さ | 1.3 | 普通 | 10店舗あり オンライン |
3位 | GODIVA | ミルクチョコの華やかさ | 1.9 | 普通 | デパートなど |
4位 | Madame Delluc | スパイスチョコの味わい、 王室記念ボックスが可愛い | 2.7 | カタコトでも日本後を 話してくれる。可愛い。 | 5店舗あり オンライン |
5位 | Galler | シトロンなど別の味が強め | 1 | 丁寧でゆっくりなので 日本人向き | オンライン バレンタインのみ |
6位 | Leonidas | 圧倒的な安さと バター感のある味わい | 0.47 | 普通 | 店舗多数あり オンライン |
7位 | NEUHAUS | コーティングチョコが ちょっと固い | 1.2 | 差別された… | オンライン バレンタインのみ |
8位 | Wittamer | やや香料的な味 | 2.2 | 親切丁寧 | 22店舗あり オンライン |
※マダムドリュックは王室記念ボックスを購入しています。箱代も値段に反映されていると思います。
※個人的な感想、および経験です。特に接客は状況により異なると思います。
映えある1位はVan denderでした!
とにかく、今まで食べてきたチョコとはレベルが違いました。
チョコ自体の味もよく、なんといってもチョコソースがすごすぎる。
2位ピエール・マルコリーニと3位GODIVAは、日本でも購入できますが、ベルギーのもののほうが美味しい気がしました。
②お土産に最適ランキング
1位 Leonidas
2位 Van dender
3位 Pierre Marcolini
圧倒的価格の強さでLeonidasが1位になりました。
職場の人へのお土産などにちょうど良いと思います。
特にお世話になっている人や友人・家族にはVan denderが良いと思います。
やはり味が良いですし、価格も他のショコラトリーと比べてそこまで高くありません。
日本よりも美味しい(気がする)のでPierre Marcoliniも良いと思います。
③ベルギーに来たら買いたいランキング
1位 Van dender
2位 NEUHAUS
3位 Leonidas
1位はやはりVan denderです。
店舗がベルギーにも1店舗しかないので、希少価値がすごいです。笑
NEUHAUSは味は私達の好みではなかったのですが、やはりプラリネ発祥の店なので押さえておきたいところですね。
また、レオニダスは日本で買うとちょっと高いです…
同じ金額でベルギーで大量買いしたほうが、幸せな気分になれると思います。笑
■Del Rayのチョコも美味しいですよ!ぜひアントワープ本店へ!
4.まとめ
ベルギーはボンボンショコラの発祥地であり、多くの国民がチョコを愛する、チョコレート大国です。
そして、王室御用達ショコラトリーのチョコは正直どれも美味しかったです。
…が、私達のイチオシはVan denderです。
それぞれ味や価格、特徴が異なるので、ベルギーに旅行される際はぜひ食べ比べしてみてください!
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