今回はブルガリアの都市プロブディフについてご紹介します。
滞在日数・予算から、観光スポットやグルメ、他の都市への移動情報まで!
旅行に必要な情報をしっかり載せています!
プロブディフは知名度があまり高くないのですが、古代ローマ時代の円形劇場や闘技場があったり、丘の上からは絶景を見ることができたり、魅力的な街です。
コンパクトな街に凝縮されたその魅力も存分にお伝えできればと思います。
■Youtubeでもご紹介しています
目次
1.おすすめ日数と滞在予算(1日あたり)
1-1.おすすめ日数
プロブディフは小さい町なので、丘登り以外は半日で見終えてしまいます。
実際、私たちはゆっくりでも半日ですべて回り終えました。
①長期旅行者向け(ガッツリ観光派)
オススメの滞在日数は2泊3日(中2日)です。
※長期旅行者向けの日数のため、少しゆとりのある日数設定になっています。
②長期旅行者向け(そこそこ観光派)
オススメの滞在日数は2泊3日(中2日)です。
※長期旅行者向けの日数のため、少しゆとりのある日数設定になっています。
③短期旅行者向け
オススメの滞在日数は2泊3日(中2日)です。
※丘に登らない場合や、少し急ぎ目で観光する場合は1泊2日でも旅行可能です。
1-2.予算
プロブディフは無料で楽しめるところが多いため、観光費はそこまで差が出ないかと思います。
私たちはプロブディフのアレクサンダル通りの宿に宿泊しましたが、宿代はそこまで高くつきませんでした。
そのため、アレクサンドル通り付近に宿泊する想定で書いています。
※それぞれ「1−1.おすすめ日数」で記載の日数で予算を算出
①長期旅行者向け(ガッツリ観光)
2泊3日で約16,000円です。
②長期旅行者向け(そこそこ観光)
2泊3日で約13,000円です。
③短期旅行者向け
2泊3日で約42,000円です。
2.ベストシーズン・服装
2-1.ベストシーズン
おすすめは4月〜5月、9月中旬〜10月です。
プロブディフはかなり日光が強い街なので、6中旬月〜9月上旬は避けたほうが良いと思います。
また、石畳の道ばかりなので、雨が降るとかなり歩きづらくなります。
可能であれば、雨の日は避けた方がいいでしょう。
2-2.服装
服装で注意すべき点は以下3点です。
- 歩きやすい靴
- 長袖、ヒジャブ
- サングラス
プロブディフは石畳の道が多い街であり、かつ丘に登ることも考えると歩きやすい靴が良いと思います。
石畳はなかなか歩き辛いです…!
そしてプロブディフはかなり日光が強いです。
サングラスを持参しましょう。
また、ジュマヤモスクに入るようであれば、女性は長袖・ヒジャブが必要になります。
特にヒジャブは貸出等はありませんでしたので、あらかじめ用意していったほうが良いかと思います。
3.プロブディフで必ず訪れるべき場所5選
プロブディフの観光スポットを紹介する前に、すこーしだけプロブディフの歴史を紹介します。
歴史を知っていたほうが絶対面白くなるので!
3-1.プロブディフの歴史
①先史時代〜マケドニア支配下時代(紀元前6000年〜紀元前2世紀)
プロブディフはヨーロッパ最古の街の一つと考えられています。
山と川に囲まれた肥沃な大地には紀元前6000年の昔からこの地には集落がありました。
その集落は紀元前342年に、かの有名なアレクサンドロス大王の父親、フィリッポス2世によって征服され、植民都市として整備されていきます。
②古代ローマ時代〜東ローマ帝国時代(紀元前2世紀〜紀元後4世紀)
マケドニアの天下は短く終わってしまい、その後は古代ギリシャ・古代ローマ帝国に支配されます。
そのころの遺跡がプロブディフには数多く残っています。
古代ローマ帝国は、後に西と東に分裂しますが、プロブディフは東ローマ帝国に属していました。
東ローマ帝国は西側と犬猿の中ですので、首都コンスタンティノープルとの間で、プロブディフは守りの要所でした。
プロブディフに城壁があるのは、このように各時代で大国の間に挟まれ、守りの要所となっていたためです。
③ビザンツ帝国時代(4世紀〜15世紀)
東ローマ帝国は後にビザンツ帝国と呼ばれるようになります。
このビザンツ帝国時代に作られた教会が聖コンスタンティン・エレナ教会です。
ビザンツ帝国時代にはプロブディフの北側にブルガリア王国が誕生しました。
このブルガリア王国とビザンツ帝国はたびたび戦争をしていたため、地理的にプロブディフは激戦地となります。
この時期はブルガリア王国の領土となったり、ビザンツ帝国の領土となったり、不安定な時期でした。
④オスマン帝国時代(15世紀〜19世紀)
ビザンツ帝国はその後、オスマン帝国によって滅ぼされ、プロブディフはオスマン帝国領となります。
ジュマヤモスクなどのモスクが存在するのは、オスマン帝国からの支配で、イスラム化した時期があったからです。
1800年代になると、オスマン帝国vsロシアの露土戦争が勃発し、オスマン帝国が敗北しました。
その際、ブルガリアはオスマン帝国からの脱却に成功しました。
この背景からブルガリアはロシアの形成する共産主義圏に入ることになります。
ちなみにこの時代の富裕層が建てた家々というのが、観光スポットの旧市街になっています。
3−2.ローマ劇場
このローマ劇場は古代ローマ帝国の支配下だったときに作られたものです。
古代ローマ時代の劇場というのは、トルコなどいくつかの地域で見ることができます。
しかし、プロブディフでは単に見学するだけでなく、この遺跡の劇場でオペラが見れちゃいます!
オペラはかなりの頻度で開催しているようですので、ぜひ一度見てみてはいかがでしょうか。
チケット代は席によりますが、25〜60BGN(約2,000〜4,800円)とのことでした。
意外と高くないですよね!
現地で購入する場合はこのあたりにチケット売り場がありました。(アレクサンドル通り)
反則な気もしますが、ローマ劇場の柵のすぐそばにカフェ・バーがありますので、そこで飲み物を注文してオペラの音楽だけ楽しむというのもありかもしれません。
飲み物は10BGN前後(約800円)でした。
この遺跡は入場するのに入場料(チケット)が必要になります。
チケット情報は3−7.観光スポットのチケット情報をどうぞ。
<入場料>
チケット必要
<営業時間>
夏季…9:00〜18:00
冬季…9:00〜17:30
3−3.聖コンスタンティン・エレナ教会
この教会はビザンツ帝国の支配下だった時代に作られたもので、19世紀に再建されています。
首都をコンスタンティノープルに遷都した皇帝、コンスタンティヌスとその母エレナの名前を冠した教会です。
小さいながらも豪華な内装で、なんとなく神聖な雰囲気があります。
旧市街の中に位置し、無料で入ることができますので、ぜひ行ってみてください。
<入場料> 無料 <見学時間> 不明
3-4.聖大天使教会
観光サイトを見ている限り、あまり有名なスポットではないのですが、こちらの教会はオススメです。
教会内部はあまり特筆するところがないのですが、この教会は丘の上にあるので、絶景が見れちゃうんです!
ローマ劇場のすぐ近くにありますので、この景色を見逃すのはもったいないです。
ぜひこちらにも寄ってみてください。
3-5.ブナルジカの丘
プロブディフは7つの丘の街と呼ばれています。
その丘のうちの一つです。
セントラルスクエアあたりからも目視で確認できる、巨大なソ連兵士の像が建っています。
遠くから見ると結構登るのが大変そうに思えるのですが、意外ときつくありません。
アラサー女性でも、ゆっくり歩いて15〜20分ほどで登ることができました。
7つの丘の街と呼ばれるだけあって、丘の道は整備されていて登りやすく、ベンチなどの休憩スポットも多く用意されています。
丘の上からの景色はとても綺麗なので、中心部だけでなく、ぜひこちらにも足を運んでみてください。
3-6.旧市街
プロブディフの旧市街は19世紀ごろに富裕層によって建てられた可愛い家々が見どころです。
家以外にもアートセンターが数多くあり、散策していて楽しい場所です。
この2階窓がぽっこり出ているのはオスマン風ですよね!
ブルガリアの中のオスマン文化を感じます。
邸宅の内部見学はチケットが必要です。
チケット情報は3−7.観光スポットのチケット情報をどうぞ。
3-7.観光スポットのチケット情報
旧市街の邸宅や円形劇場などの観光スポット内に入るには、チケットが必要です。
チケットは各観光スポット、またはアレクサンドル通りの噴水近くでも購入可能です。
■プロブディフ公式チケット情報はこちら
OldPlovdiv
↓↓ここでもチケットを購入可能
<単体スポットチケット> 大人 5BGN 子供 2BGN <5つのスポットに入れる共通チケット> 大人 15BGN 子供 5BGN <フィリッポポリス大聖堂チケット> 大人 12BGN 子供 5BGN <聖堂と大聖堂の共通チケット> 大人 15BGN 子供 5BGN <5つのスポットに入れる共通チケット+円形闘技場の3Dプロジェクションマッピングチケット> 大人 19BGN 子供 7BGN <円形闘技場の東エリアチケット+円形闘技場の3Dプロジェクションマッピングチケット> ※東エリアはH&Mの中にある 大人 6BGN 子供 3BGN
上記はチケット情報の一部のみ抜粋したものです。
グループで訪れる際や、家族で訪れる際のお得なチケットもあります。
■円形闘技場の東エリアとは
VisitPlovdiv
↓↓東エリアの場所
4.プロブディフの観光スポット
4−1.円形闘技場
こちらも古代ローマ時代の闘技場です。
3Dプロジェクションマッピングを見ないのであれば、無料で入ることができます。
円形闘技場に隣接してレストランもあり、街に溶け込んでいる様子が興味深いです。
4−2.古代ローマ時代のフォーラム
公園の先にドンっと現れるフォーラムの遺跡も、ローマ時代のものです。
街中に普通に遺跡があると、かなり驚きます。笑
近くでピクニックをしている人もいたり、マーケットが開かれていたりと、何だか不思議な光景です。
※中に入ることはできませんでした。
4−3.古代ローマ時代の図書館・音楽堂
またしても古代ローマ時代の遺跡です。
こちらは遺跡内をあるくことができますし、音楽堂は比較的大きい遺跡です。
図書館と音楽堂ということで、文化のエリアだったことがわかります。
遺跡を無料で歩けるなんて、プロブディフはすごいですね。笑
4−4.桃太郎の銅像
何とこんなところに桃太郎が!
プロブディフは岡山市と姉妹都市関係にあり、これは岡山市から寄贈された銅像だそうです。
地元の人がどのくらい桃太郎の話を認識しているのか気になりますね…笑
この像がある公園はシメオン公園という公園で、かなり大きい公園です。
お散歩する家族や、賭け事に興じるおじいさん達など、多くの人で賑わってました。
4−5.ジュマヤモスク
イスラム化したオスマン帝国時代に作られたモスクです。
その歴史は古く、14世紀頃作られたとのことです。(ビザンツ帝国崩壊前)
外観はよくあるモスクの形で、内部も特に珍しいものはありません。
…が、通りのヨーロッパ風な雰囲気と、ザ・イスラム!といったジュマヤモスクとの共演が興味深いです。
実際入ってみると、観光スポットというよりは地域の信仰の場といった雰囲気で、地元の人がくつろいでいました。
そのため、身なりには気をつけて、あまり騒々しくしないようにしたほうが良いかと思います。
4−6.ネベット・テペ
旧市街の最奥にある遺跡の丘です。
ここからはキレイな景色が見えるそうですが…
あいにく私が訪れた時期は修復工事中でした。
4−7.セントラルスクエア
このセントラルスクエアではかなりの頻度でイベントがやっています。
私が訪れた際には、音楽イベントと古本市場をやっていました。
アレクサンドル通りの先にあるので、ぜひ訪れてみてください。
5.おすすめグルメ
5-1.Rahat Tepe
ネベットテペのすぐ側にあるレストランです。
丘の上にあるので、眺めがとても良いです。
ブルガリア料理は少なめですが、二人分のグリル料理が20BGN(約1600円)前後と、お手頃な価格が魅力的です。
また、デザートのヨーグルト(約500円)がめちゃめちゃ美味しいので、ぜひ食べてみてください!
5-2.Ice Cream House Afreddo
観光に疲れたらぜひこのお店でアイスを食べましょう!
セントラルスクエア近くにあるジェラートのお店です。
ここで食べてほしいのが、ヨーグルト味ジェラート(ザクロソースがけ)です。
私は今までジェラートを食べるときに、ヨーグルト味を好んで選ぶことはなく、特に好きでも嫌いでもありませんでした。
しかし、ここのものはヨーグルトジェラートの概念が変わる美味しさでした!!
1スクープ3BGN(約240円)と、観光地ど真ん中にしてはそんなに高くありません。
1スクープの量もそれなりにありますので、コスパも悪くないかなと思います。
こちらもぜひ食べてみてください!
6.市内交通
プロブディフは徒歩で観光できる街なので、私がご紹介しているスポット間にバス等の交通手段はありません。
というより、旧市街やアレクサンドル通りはおそらく車が入れないので、徒歩で回るしかないと思います。
7.治安
プロブディフ中心地の治安は良いと言えます。
中心地であれば、夜に女性が1人歩きしていても問題ないと思います。
(もちろん日本であれ、女性が夜1人歩くことはオススメはしませんが)
中心地を外れるとすぐに住宅街になります。
昼間の住宅街は女性一人歩きでも問題ないですが、夜は人気が少ないので出歩かないほうが良いでしょう。
8.地域の色
8−1.人、コミュニケーション
プロブディフ中心地の店員さんは皆さん英語がペラペラです。
特に親しげに話しかけてくるわけではありませんが、感じの良い方が多い印象でした。
英語が得意な方はコミュニケーションで困ることはないと思いますし、
苦手な方であったとしても、翻訳アプリを使っても嫌がられることは少ないと思います。
8−2.宗教
プロブディフは歴史的にキリスト教徒とイスラム教徒の方がいらっしゃいます。
異なる宗教が共存しているので、例えば「ヒジャブを巻いていないと怒られる」だとか、そういったことは滅多にないかと思います。
8−3.チップ
プロブディフの中級以下のレストランでチップを求められたことはありません。
基本的にはチップ文化ではないと考えて良いと思います。
しかし、私たちは節約旅なので、高級なお店に入っていません。
高級なお店に行くとチップが求められる可能性はあります。
8−4.歩行者交通事情
プロブディフ中心地は歩行者天国になっており、とても歩きやすい街です。
中心から離れると、信号がなく車の往来が多い道路が多々あるため、注意して横断しましょう。
9.安めの宿
私たちが泊まった宿はこちら!
Hostel Center Plovdiv
この宿は1泊2人で約3,400円という安さながら、アレクサンドル通りに位置している好立地のホステルです。
良い点
- 安い
- 好立地
- 部屋が広め
- wifiが速い
- 部屋からの眺めが良い
- 客室数が少ないので、あまり騒々しくない
気になる点
- エレベーターの無いビルの5階
- クーラーがないので夏は厳しい
- 共用バスルーム
- オーナーは英語が喋れない(要翻訳アプリ)
10.次の街への移動方法
10-1.ブルガリア国内を移動する場合
ブルガリア国内で別の町へ移動する場合、鉄道利用が便利です。
■ブルガリア鉄道サイト(予約・時刻表・ルート検索)
https://razpisanie.bdz.bg/en
実際私たちも上記サイトから予約しましたが、問題なく乗ることができました。
プロブディフ→ソフィアで利用した際、約3時間で1人あたり約800円という安さでした!
また、大きいバックパックをそれぞれ持っていましたが、荷物料はありませんでした。
<プロブディフから鉄道で行ける街> ・ソフィア ・ブルガス ・ヴァルナ ・ヤンボル ・スタラ・ザゴラ ・オリャホヴィツァ ・スピレングラード ・ディミトロブグラド ・カルロヴォ ・ヒサル ・ペシテラ ・パナギュリシテ ・アセノヴグラト ・クルジャリ
↓↓プロブディフの鉄道駅はこちら
10-2.他国⇔ブルガリアで移動する場合
トルコのイスタンブールなどブルガリア国外に行く場合などは、バスを利用します。
トルコ最大手METRO社などのバス会社はバスターミナルに入っています。
長距離バスの出発・到着場所も同じくこのバスターミナルです。
私たちはイスタンブール→プロブディフで利用しました。
約7時間で1人あたり約4,500円でした。(国境を超えるので高い…)
ちなみにトルコ→ブルガリアの国境超えは非常に楽でした!
ギリギリまでバスに乗ったまま過ごすことができ、バスを降りて検問所を通過する際もバックパックはバスの中に置いたままで超えることができます。
↓↓バスターミナルはこちら
11.まとめ
プロブディフはコンパクトな街なので、非常に観光しやすいと思います。
また、古代ローマの遺跡などがゴロゴロ転がっていますが、保守費用を工面できないこともあり、世界遺産に登録されていません。
世界遺産に登録されていないからこそ観光費も安く、かつ身近な遺跡として観光できるというメリットもあります。
世界遺産に登録されたら、古代劇場でオペラなんてなかなかできませんよね。笑
プロブディフでは形式ばった重厚な遺跡…ではなく、地元の人に愛される遺跡を存分に堪能してみてはいかがでしょうか。
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