インドネシア編を経て、世界一周7ヶ国目はインドへ。デリーからジャイプール、アグラ、バラナシ、ガヤ、コルカタとまわり、ネパールへ抜ける15泊16日の行程でした。
「世界一周なんて、一体いくらかかるの?」——そう思っている方のために、この国別シリーズでは訪れた国ごとに実際にかかった金額を包み隠さず公開しています。今回はその7ヶ国目、インドでの15泊16日分。結論から言うと、2人合計で443,548円(宿代・交通費・食費・観光費、及びインド→ネパールのフライト代の合計)でした。
実はこのインド、当初は53日間かけてじっくり周遊する計画を立てていました。しかし渡航前から抱いていた治安面の不安(詐欺・スリ・強盗など)を踏まえ、実際の滞在は16日間・6都市にまで大幅に短縮しました。
旅の行程
| 日程 | 都市 | 泊数 |
|---|---|---|
| 4/6〜4/9 | デリー | 3泊 |
| 4/9〜4/12 | ジャイプール | 3泊 |
| 4/12〜4/13 | アグラ | 1泊 |
| 4/13〜4/16 | バラナシ | 3泊 |
| 4/16〜4/19 | ガヤ | 3泊 |
| 4/19〜4/21 | コルカタ | 2泊 |
デリー到着初日は、当初自力で行程を進める予定でした。しかし電車の予約のために駅へ行くと、外国人は予約のために別施設へ行く必要があり、そこで数時間待たされた挙句、直近の予約枠が無いことが判明。困ってホテルに相談したところ、現地の旅行代理店(デリーの宿「ヒンドゥスタン バイ バックパッカーズ ヘブン」で紹介してもらいました)にお願いすれば予約が取れるうえ安全だとすすめられ、以降の行程はすべて代理店にお任せすることにしました。
これが結果的に大正解でした。ツアー中は常にタクシー運転手が近くにいてくれ、困ったときは代理店に電話すれば解決。妻が体調を崩した際も予定を柔軟に変更し、ガイドの時間まで調整してくれました。代理店に出会えたことが、このインド旅行を無事に終えられた一番の収穫だったと思っています。コルカタからは空路(エア・インディア、ニューデリー乗り継ぎ)でネパールのカトマンズへと旅を続けました。
💡 コルカタ→ネパールのフライト代は今回の集計に含まれています
コルカタからニューデリー乗り継ぎでカトマンズへ向かう飛行機代(2人合計38,373円)は、出発国であるインド側の費用として今回の集計に含めています。
いくら使った?
予算 vs 実際(2人合計)
宿代・食費(1人1泊/1日あたりの定額)、観光費(アジア圏は1日750円の固定額)、都市間移動のたびにかかる交通費、という3本柱で組んでいた旅行前の予算は、当初53日間の周遊プランをベースに353,950円。
実際にかかったのは443,548円。その差は89,598円のオーバーとなりました。

⚠️ この予算は「53日間プラン」がベースです
上記の予算353,950円は、当初計画していた53日間の周遊プランをそのまま比較対象に採用したものです。実際には治安面の不安から16日間まで大幅に短縮したにもかかわらず、なお89,598円のオーバーとなりました。なお、インド→ネパールのフライト代(38,373円)を除いた実費用ベースでは405,175円で、予算との差は51,225円のオーバーです。
💡 インドだけ「3分類」での集計になっています
インドは移動のほとんどを現地旅行代理店のツアーパックに頼ったため、宿代と交通費がセット料金になっており、他国編のような「宿代・食費・交通費・観光費」の4分類での厳密な内訳化ができませんでした。そのためこの記事だけ、「宿代+交通費」をひとつにまとめた3分類で集計しています。
1日あたりの実費(2人合計)
| 項目 | 1日あたり(2人合計) |
|---|---|
| 宿代+交通費 | 約23,908円 |
| 食費 | 約1,544円 |
| 観光費 | 約2,269円 |

⚠️ これまでの国と単純比較はできません
ベトナムからマレーシアまでの6ヶ国では「1人1日あたりの宿代・食費」で比較してきましたが、インドはツアーパックで宿代と交通費が一体化しているため、同じ形での比較ができません。食費だけで見ると1日1人あたり約772円(2人合計1,544円÷2人)で、これまでの国々と比べても抑えめの水準でした。
内訳(2人合計443,548円)

- 宿代+交通費:382,535円(現地旅行代理店のツアーパック代、デリー〜コルカタ間のタクシー・電車代、コルカタ→ネパールのフライト代を含む)
- 観光費:36,310円(アンベール城・ハワーマハルのコンバインチケット、タージ・マハルの入場料など)
- 食費:24,703円(カレー中心の食事)
旅のしやすさ
デリー:入国初日にして心が折れかけた
事前の下調べで「人が多くて公共のものが整っておらず、衛生面も良くない」ことは覚悟していたつもりでした。それでもデリーでは、電車予約の一件をはじめ、歩いているだけで声をかけられる、写真を撮っているだけの関係ない人からもお金をせびられる、といった状況が日常的に起こり、日程を53日から16日へと大幅に諦めた理由が分かるほど、この時点で早くも心が折れかけました。
スパイスマーケットを訪れたほか、ゴールデンドームが美しいシク教の寺院(グルドワラ)を夜に参拝。多くの参拝客で賑わっていました。

チャイも飲みました。カップは素焼きでできていて、飲んだらそのまま割って捨てられる使い捨てタイプです。

食事はとにかくカレー続き。すべての食べ物がカレー味であることに気づいたのが、率直な感想です。

一方で、インド人は人懐っこく、好奇心も旺盛。そして何より、全員が必死に生きていると感じました。日本での生活だと「次の連休にどこへ行こう、そのために節約しなきゃ」というのが一般的なサラリーマンの感覚ですが、インドの人々はまったく違います。「今日を生き抜く、家族を生かす」ことが必要で、その熱量を肌で感じました。客引きや軽い詐欺まがいの行為についても、生きるために人を騙すしかなければ、仕方ないのではないか、という視点を持ち帰ることになりました。
💡 「バクシーシ」という考え方
日本には無料で受けられるサービスが数多くありますが、インドには一つもないと考えたほうがよい、というのが実感です。お寺で入場料を払って入った際、その場でおでこに紅(ティーカ)を付けてもらい、過剰なチップを要求されたこともありました。タクシー運転手に相談したところ、「インドではサービスを受けたら支払わなければならない」という考え方と、日本語で「喜捨」と訳される「バクシーシ」という宗教的な概念を教わりました。貧富の差が激しいインドで、経済的弱者にお金を回す仕組みとして宗教に取り入れられているのかもしれない、と考えています。
ジャイプール:写真好きなインドの人々と、まったく違う建築様式
ジャイプールはツアーだったため、ドライバーが色々な場所へ連れて行ってくれました。アンベール城やハワーマハル(風の宮殿)など主要スポットへ、コンバインチケット(共通券)で入場。


インドの人は写真を撮るのが好きで、日本人が珍しいからか「一緒に写真を撮ってほしい」と頼まれることが多かったです。建築様式もそれまでの国とは全然違うので、見ているだけでも面白かったです。
アグラ:美しく、そして大きいタージ・マハル
アグラではタージ・マハルを見学。ただし、妻がアグラで食中毒(発熱・下痢)になってしまったため、見学は私一人で行うことになりました。本来は涼しい早朝の見学予定でしたが、妻の体調不良をツアー側に伝えると、一旦午後まで様子見にしようと予定を変更してくれました。それでも妻の食中毒はそう簡単には治らず、結局一人での見学になりました。

感想は「とにかく美しい建築。そして、デカい」。
⚠️ 食べ物はどれだけ気をつけても食中毒になるものと考える
妻はアグラ到着時に発熱・下痢の症状が出ました。日本で処方されていた旅行者下痢症用の薬を服用し、水分補給で対応しました。インドでは食中毒の際にヨーグルトを食べるとよいそうで、ホテルに頼んで夕食に出してもらいました。何が原因だったかは特定できていません。
アグラ→バラナシ:乗り場もわからない寝台列車と、ホームのサル
アグラからは、ツアーが手配してくれたタクシードライバーと別れて、電車でバラナシへ移動しました。2階建ての寝台列車でしたが、30分ほど遅れて来るうえ、乗り場もどこだかわかりません。タクシードライバーが座席まで来て教えてくれたので助かったものの、これは一人では乗れないと感じました。

駅のホームには猿や犬がいるので要注意です。サルは人の持ち物を奪うことがありますが、食べ物を渡すと返してくれます。
バラナシ:生と死がすぐそばにある聖地
バラナシ駅に到着すると、ホームでツアーの人が待っていてくれ、そのままホテルまで送迎してもらえて気楽でした。ガンジス川に面したホテルに宿泊し、朝日を見ながらの小舟ツアーや、早朝ガンジスを見ながらのヨガを体験しました。

とにかく人が多く、火葬もそこらじゅうで行われていたり、遺体が運ばれていたりと、生と死がとても近い場所だと感じました。インドの富裕層は死期が近づくとバラナシに移り住んでくるといい、ガンジス川で火葬されて流してもらうことが宗教的に望ましいとされています。
⚠️ バラナシは毎日停電
気温40度近い中での停電はかなりつらいものがありました。匂いや雑多な雰囲気、人の多さ、スリなどの多さも感じ、ツアー側からは「一人で出歩くな、常に手配したドライバーかガイドを頼れ」と念を押されました。少しだけ一人で出歩く時間を持ちましたが、色々な人に話しかけられるうえ暑さもあり、参ってしまいました。
ガヤ:菩提樹の下の、ちょっと生臭いお布施エピソード
バラナシから電車でガヤへ移動。ここでもタクシードライバーが迎えに来てくれました。ガヤでは今度は私自身が食中毒になりました。
ガヤにはブッダが悟りを開いたとされるマハーボーディ寺院があり、菩提樹などがある場所を訪問。ツアーガイドの案内で、住職にお祈りをしてもらいました。


終始「無料」と説明されていたお祈りでしたが、最後になってお金を請求されることに。気持ち程度かと思いきや、2,000ルピーほどとしっかり金額を提示され、正直驚きました。結局1,000ルピーほどを渡しました。聖地にいる住職なのに生臭いもんですな、というのが率直な感想です。
コルカタ:ビジネスの町、そしてイスラームエリアで感じた緊張
出国前最後の滞在地、コルカタではツアーガイドと共に街を散策しました。他の都市は歴史と共存しているような感じでしたが、コルカタはビジネスの町に感じました。
コルカタにはイスラム教徒の多いエリアもあります。パキスタン国境に近いこともあり、インドとパキスタンの間の確執を知っていたので少し緊張しました。ガイドさんもイスラムのことがあまり好きそうではありませんでした。宗教的に相手を嫌うという文化を持ちえない自分たちにとっては、新鮮な感情を見た体験でした。
お金にまつわる注意点
現金の引き出しはSBI銀行がおすすめで、実際の引き出しもスムーズでした。インドは全般的に現金主義的なところが多いという印象です。クレジットカードはレストランでは使えることが多いものの、ローカルなお店では使えないことがほとんどです。
⚠️ インドルピーの持ち出しには要注意
インドルピーは国外への持ち出しが法律で禁じられており、空港内で両替する必要があります(基本的に他国では両替できず、例外的にネパールでは使えます)。出国時、空港内の両替所が閉まっていて両替できないという事態に遭遇しました。最終的には両替できましたが、持ち出し制限という仕組みを作るなら、両替そのものはスムーズにできるようにすべきだと感じました。
まとめ
インド15泊16日、2人合計で443,548円(宿代・交通費・食費・観光費、コルカタ→ネパールのフライト代含む)。当初計画していた53日間プランの予算353,950円との差は89,598円のオーバーでした。
53日間の計画を16日間まで大幅に短縮するほどの覚悟を要した国でしたが、その分、グルドワラの静けさ、タージ・マハルの美しさ、ガンジス川に浮かぶ小舟から見た朝日、そして「全員が必死に生きている」と感じたデリーの熱量まで、インドでしか味わえない体験の連続でした。総括すると、経験としては良かったものの、もう一度行きたいとは思いません。厳しい経験でした。それほどまでに濃密な16日間だったのだと思います。
コルカタから飛行機で訪れたネパールでの費用は、次回の記事で公開予定です。お楽しみに。

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